完全メシスムージーは太る？原因と賢い飲み方まで解説

「手軽に栄養が摂れるから」と、つい手に取ってしまう完全メシスムージー。

でも、その一方で「飲むと太る」という不安な声も聞こえてきます。

「本当に健康的なの？」「実際のカロリーや糖質は高いんじゃないか…」と、疑心暗鬼になっていませんか？

この記事では、そんなあなたの疑問にすべてお答えします。

完全メシスムージーが太るとされる根本的な理由を、他の飲み物とのカロリー比較を交えながら徹底的に解明。

さらに、ダイエット中に飲むのはありかなしか、飲み過ぎると体に悪いのか、そして「夜寝る前に飲むと太る」という噂の真相と、飲むべき最適なタイミングまで詳しく解説します。

ただ飲むだけでは、せっかくのメリットを活かせないかもしれません。

この記事を読んで、体重増加につながる「太る飲み方」を避け、効果を最大限に引き出す「太りにくい飲み方」をマスターしましょう。

完全メシスムージーは太る？気になる原因を解説

完全メシスムージーで太る原因とは？

完全メシスムージーを飲んで体重が増加するとすれば、その根本的な原因は「1日の総摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうこと」にあります。33種類の栄養素がバランス良く含まれているため、一見すると非常に健康的な飲み物ですが、これ自体に体脂肪を燃焼させたり、痩せさせたりする直接的な効果があるわけではありません。

太るパターンとして最も考えられるのは、普段の3食の食事内容は変えずに、間食やデザート代わりに完全メシスムージーを追加で飲んでしまうケースです。1本あたりのカロリーは130kcalから150kcal程度あり、これは小さめのおにぎり1個分に相当します。この追加カロリーを毎日継続して摂取すれば、1ヶ月で約4,500kcal、体脂肪に換算すると約0.6kg分ものエネルギーを余分に蓄積する計算になります。手軽に飲めるため、カロリーを摂取しているという意識が薄れがちな点も、体重増加につながりやすい要因と言えるでしょう。

一方で、1日の食事のうち1食を完全メシスムージーに置き換えるのであれば、摂取カロリーを効果的に抑えることが可能です。しかし、ここにも落とし穴があります。スムージーは液体であるため、固形物を食べた時のような満足感や満腹感を得にくい場合があります。結果として、置き換えたはずなのに空腹に耐えきれず、追加で他のスナック菓子などを食べてしまっては、置き換えによるカロリーカットの意味がなくなってしまいます。

このように、完全メシスムージー自体が太る原因となる悪者なのではなく、あくまで個々の食生活の中でどのように位置づけるか、そして1日を通したトータルのカロリーバランスを管理できるかどうかが、体重の増減を左右する鍵となるのです。

完全メシスムージーのカロリー・糖質は高い？

完全メシスムージーのカロリーや糖質がどの程度のレベルなのか、公式サイトで公表されている情報を基に、具体的な数値を確認してみましょう。

種類	カロリー	たんぱく質	脂質	炭水化物（糖質）
グリーンスムージー	152kcal	6.0g	4.7g	22.9g (糖質20.0g)
バナナスムージー	152kcal	6.3g	4.6g	23.7g (糖質20.6g)
ベリースムージー	130kcal	5.1g	4.0g	19.6g (糖質16.5g)
キャラメルラテ	122kcal	5.2g	3.4g	19.3g (糖質17.1g)

※上記は1本あたりの一般的な数値です。

1食分の食事として捉えれば、これらのカロリーは比較的低いと言えます。しかし、「飲み物」というカテゴリーで考えると、決して低カロリー・低糖質とは言えないのが実情です。

特に注目すべきは糖質の量で、1本あたり約17gから21g含まれています。これは、スティックシュガー（1本3g）に換算すると約6本から7本分に相当し、決して少ない量ではありません。糖質は活動のエネルギー源として必要ですが、過剰に摂取すると体脂肪として蓄積されやすいため、ダイエット中は特に注意が必要です。

また、原材料表示を見ると、果物の自然な甘さに加えて「果糖ぶどう糖液糖」や「砂糖」が使用されていることがわかります。さらに、カロリーを抑えつつ甘みを出すために「アセスルファムK」「スクラロース」といった人工甘味料も添加されています。すっきりとした飲みやすい味わいは、これらの糖類や甘味料によって調整されていることを理解しておくことが大切です。

他の飲み物とのカロリー比較でわかること

完全メシスムージーのカロリーや糖質が、他の市販飲料と比較してどの程度の水準にあるのかを把握することは、製品を正しく位置づける上で非常に重要です。以下の表で、様々なジャンルの飲料と比較してみましょう。

飲み物（容量目安）	カロリー（目安）	糖質（目安）	特徴
完全メシ グリーンスムージー (235ml)	152kcal	20.0g	33種の栄養素をバランス良く配合
カロリーメイトリキッド (200ml)	200kcal	31.1g	エネルギーと5大栄養素を補給
ザバスミルクプロテイン 脂肪0 (200ml)	102kcal	10.5g	たんぱく質補給に特化（15g含有）
コーラ (235ml)	約106kcal	約26.5g	嗜好性が高い炭酸飲料
牛乳（普通） (235ml)	約148kcal	約11.3g	カルシウムやたんぱく質の供給源
オレンジジュース(100%) (235ml)	約106kcal	約23.5g	ビタミンC補給、果糖が主体
無糖コーヒー (235ml)	約10kcal	約1.5g	カフェイン含有、ほぼノンカロリー

この比較からわかるように、完全メシスムージーは、エネルギー補給を主目的としたカロリーメイトリキッドよりは低カロリー・低糖質です。しかし、たんぱく質補給に特化したプロテインドリンクと比較すると、カロリーは高く、たんぱく質含有量は半分以下です。

また、コーラやオレンジジュースといった一般的な嗜好飲料と比較すると、糖質量はやや少ないものの、カロリーは高めです。これは、たんぱく質や脂質もバランス良く含んでいるためです。

このことから、完全メシスムージーは特定の目的に特化した飲料ではなく、「幅広い栄養素を一度に補給する」というオールインワン型の製品であることがわかります。したがって、単純な水分補給であれば水やお茶が、たんぱく質補給が目的ならプロテインドリンクがより適しています。自身の目的に合わせて飲み物を選ぶ視点が大切になります。

飲み過ぎると体に悪いという噂は本当？

完全メシスムージーが「体に悪い」と断定することはできませんが、懸念点として挙げられるのが食品添加物の存在です。原材料を確認すると、飲み物の品質を安定させ、風味を向上させるために、以下のような添加物が使用されていることが分かります。

これらの添加物は、国が定めた安全基準の範囲内で使用されているため、通常の摂取量であれば直ちに健康を害するものではないとされています。しかし、人工甘味料の長期的な摂取が腸内環境などに与える影響については、現在も様々な研究が行われており、専門家の間でも意見が分かれているのが現状です。

特に、健康への意識が高い方や、日頃から無添加・オーガニック食品を好む方にとっては、これらの添加物の存在が気になるかもしれません。

栄養バランスが優れているからといって、1日に何本も飲むような過剰な摂取は、カロリーや糖質だけでなく、これらの添加物の摂取量を増やすことにも繋がります。あくまで通常の食事を基本とし、それを補うための選択肢として、1日1本程度を目安に、適度な飲用を心がけるのが賢明な付き合い方と言えるでしょう。

夜寝る前に飲むと太る？何時までなら平気？

夜、特に就寝前に食事を摂ると太りやすいという通説には、科学的な根拠があります。私たちの体には「BMAL1（ビーマルワン）」と呼ばれる、体内時計を調整するたんぱく質が存在します。このBMAL1には、エネルギーを脂肪として体内に溜め込む働きを促進する性質があり、その量は時間帯によって大きく変動します。

BMAL1の量は、日中の活動的な時間帯は少なく、夜にかけて増加し始め、特に夜22時から深夜2時にかけてピークに達します。この時間帯に食事、特に糖質を多く含むものを摂取すると、エネルギーとして消費されなかった分が効率よく体脂肪に変換されてしまうのです。

完全メシスムージーには1本あたり約20gの糖質が含まれているため、このBMAL1が活発な時間帯、つまり夜22時以降に飲むことは、体重増加のリスクを著しく高める行為と言えます。

そのため、夜寝る直前の摂取は極力避けるべきです。もし夜の時間帯に小腹が空いて飲むのであれば、消化にかかる時間や血糖値の上昇を考慮し、少なくとも就寝する2〜3時間前までには飲み終えるのが理想的です。例えば、普段23時に就寝する方であれば、20時から21時頃までが許容範囲の目安となります。

結論として、完全メシスムージーを飲む最適なタイミングは、これから活動を始める朝や、日中のエネルギー補給が必要な時間帯です。夜間に飲む場合は、時間帯に十分配慮することが太らないための重要なポイントです。

完全メシスムージーで太るのを防ぐ賢い飲み方

太る飲み方・太りにくい飲み方の違い

完全メシスムージーを日々の生活に取り入れる際、その飲み方一つで体重への影響は大きく変わります。ここでは、体重増加につながりやすい「太る飲み方」と、健康やダイエットに役立てる「太りにくい飲み方」の具体的な違いを詳しく解説します。

太りやすい飲み方の具体例

太りにくい飲み方の具体例

ダイエット中に飲むのはあり？注意点

結論から言うと、ダイエット中に完全メシスムージーを上手に取り入れることは、選択肢の一つとして「あり」です。特に、食事を準備する時間がない、栄養バランスまで考える余裕がないといった多忙な現代人にとって、手軽に栄養を補給できる点は大きな魅力となります。外食やコンビニ食が続いた際の栄養バランス調整役としても役立ちます。

しかし、ダイエットのツールとして活用する際には、以下の重要な注意点を必ず理解しておく必要があります。

1. 飲むだけで痩せる魔法の飲み物ではない

最も重要な点は、完全メシスムージーを飲むだけで自動的に体重が落ちるわけではない、ということです。ダイエットの基本原則は、あくまで「摂取カロリー ＜ 消費カロリー」の状態を維持することです。スムージーを飲んでいても、他の食事でカロリーを摂り過ぎていれば当然太ります。食事全体の管理と、ウォーキングなどの適度な運動を組み合わせることが成功の鍵です。

2. 腹持ちの限界を理解する

スムージーは液体であるため、同カロリーの固形食と比較すると、満腹感が持続しにくいという側面があります。1食を置き換えても、強い空腹感に襲われてしまい、結果的に他のものを食べてしまっては本末転倒です。自分の空腹感の度合いと相談し、無理のない範囲で取り入れることが大切です。

3. コストパフォーマンスを考慮する

完全メシスムージーは1本あたり300円以上と、飲料としては比較的高価です。これを毎日続ける場合、1ヶ月で1万円近い出費となります。自炊や他のダイエット食品（プロテインなど）と比較して、経済的に継続可能かどうかを事前に検討することも重要です。

これらの注意点を踏まえ、あくまでダイエットをサポートする「補助的なアイテム」として、自分のライフスタイルや目標に合わせて計画的に活用することが、賢い付き合い方と言えるでしょう。

期待できる効果とメリットを解説

完全メシスムージーを飲むことで得られる最大の効果とメリットは、何と言っても「圧倒的な手軽さで、バランスの取れた栄養素を摂取できる」という点に集約されます。現代の食生活では、特定の栄養素が不足したり、逆に糖質や脂質に偏ったりしがちですが、そうした乱れを手軽にリセットする手助けをしてくれます。

具体的なメリット

このように、完全メシスムージーは、特定の健康効果を劇的に発揮するというよりは、日々の食生活における「栄養の穴」を埋め、健康維持のベースをサポートしてくれる便利なアイテムと位置づけることができます。特定の栄養素を大量に摂取するサプリメントとは異なり、食事に近い形で幅広い栄養素をカバーできるのが特徴です。

置き換えダイエット効果はあるのか？

1日の食事のうち1食を完全メシスムージーに置き換えることで、摂取カロリーを物理的に削減するという点において、置き換えダイエットとしての効果は十分に期待できます。

例えば、一般的なランチ（唐揚げ定食など）で約800kcalを摂取している人が、昼食を約150kcalの完全メシスムージーに置き換えた場合、1食だけで約650kcalものカロリーを削減できます。体脂肪1kgを減らすのに約7200kcalの消費が必要とされているため、単純計算では約11日間この置き換えを続ければ、体脂肪1kg分のカロリーを削減できることになります。

ただし、置き換えダイエットを成功させるためには、いくつかの課題を理解しておく必要があります。本格的な置き換えダイエット専用商品と比較した場合の違いを以下の表にまとめました。

比較項目	完全メシスムージー	一般的なプロテイン（ダイエット用）
カロリー	約130～150 kcal	約90～120 kcal
たんぱく質量	約5～6 g	約15～25 g
糖質量	約17～21 g	約1～5 g
腹持ち	液体のためやや劣る	たんぱく質が多く腹持ちが良い傾向
栄養素	33種類の栄養素をバランス良く配合	たんぱく質とビタミン・ミネラルが中心
コスト（1食）	約320円～	約150円～300円

この表からわかるように、完全メシスムージーは栄養の網羅性では優れていますが、ダイエットで重要となる「高たんぱく・低糖質」という点や、「腹持ちの良さ」ではプロテインに軍配が上がります。ダイエット中は筋肉量を維持するためにたんぱく質の摂取が非常に重要ですが、スムージー1本ではその量が不十分です。

したがって、完全メシスムージーで置き換えダイエットを行う際は、以下の点を意識することが成功の鍵となります。

【総まとめ】完全メシスムージーで太るのは飲み方次第