マルセイバターサンドは太る？カロリーと太らないダイエット中の食べ方を解説

北海道土産の定番として、多くの人々に愛され続けている六花亭のマルセイバターサンド。

芳醇なバタークリームとラムレーズンが織りなす絶妙なハーモニーは、一度食べると忘れられない美味しさです。

しかし、その濃厚な味わいから「マルセイバターサンドは太るのではないか？」と、ついカロリーや糖質が気になってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、マルセイバターサンドが太る原因とされるカロリーや糖質、そして気になる栄養成分について、他のお菓子とのカロリー比較を交えながら詳しく解説します。

さらに、マルセイバターサンドのカロリーを消費するための運動量の目安もご紹介します。

ダイエット中にありかなしか、食べ過ぎると体に悪いのかという根本的な疑問から、夜寝る前に食べると太るのか、食べるなら一体何時までが適切なのか、具体的な太る食べ方と太りにくい食べ方の違いまで、あらゆる角度から徹底的に検証します。

美味しさのあまり止まらなくなる場合の対処法や、ダイエット中のおすすめおやつ3選も提案し、マルセイバターサンドと賢く付き合っていくためのヒントを提供します。

マルセイバターサンドは太る？カロリーと原因を解説

マルセイバターサンドのカロリー・糖質

マルセイバターサンドを食べる際に、まず気になるのがカロリーと糖質の量です。これらを把握することが、太るかどうかを考える上での第一歩となります。

六花亭の公式サイトによると、マルセイバターサンド1個（標準35g）あたりの栄養成分は、熱量（カロリー）が168kcal、炭水化物が17.3gとされています。炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものですが、食物繊維の記載がない情報も多いため、ここでは炭水化物量を糖質量に近い数値として捉えておくと分かりやすいでしょう。

間食のカロリーは1日200kcal程度が目安とされているため、1個であればこの範囲内に収まります。しかし、脂質が10.2gと比較的高い点には注意が必要です。カロリーの内訳を見ると、脂質に由来する割合が大きいことがうかがえます。

たとえば、ご飯一膳（約150g）のカロリーが約240kcal、糖質が約55gであることを考えると、お菓子一つでその半分以上のカロリーを摂取することになります。そのため、美味しいからといって2個、3個と続けて食べてしまうと、あっという間にカロリーオーバーや糖質の過剰摂取につながる可能性があるのです。

このように、マルセイバターサンドは1個で満足感がある一方、カロリーや糖質、脂質も決して低くはないお菓子であると認識しておくことが大切です。

気になる栄養成分をチェック

マルセイバターサンドの美味しさの源である原材料は、栄養成分にも色濃く反映されています。カロリーや糖質だけでなく、どのような栄養素で構成されているかを知ることで、より深く商品を理解できます。

公式サイトで公表されている栄養成分表示（1個あたり）を基に、詳しく見ていきましょう。

栄養成分	含有量（1個35gあたり）
熱量	168 kcal
たんぱく質	1.9 g
脂質	10.2 g
炭水化物	17.3 g
食塩相当量	0.08 g

脂質と炭水化物がエネルギーの中心

この表から分かる通り、マルセイバターサンドのカロリーの大部分は脂質と炭水化物によって構成されています。

脂質は1gあたり9kcalと、たんぱく質や炭水化物（1gあたり4kcal）に比べて2倍以上のエネルギーを持つ栄養素です。マルセイバターサンドには10.2gの脂質が含まれているため、脂質だけで約92kcalを占める計算になります。これは、北海道産生乳100%のバターをふんだんに使用していることの証左です。脂質は細胞膜やホルモンの材料になる重要な栄養素ですが、摂りすぎは体脂肪の増加に直結します。

炭水化物は17.3g含まれており、主にビスケット部分の小麦粉と、クリームやレーズンに含まれる砂糖や果糖に由来します。これらは体を動かすための主要なエネルギー源となりますが、エネルギーとして消費しきれなかった分は、インスリンの働きによって脂肪として体内に蓄積されます。

たんぱく質は1.9gと、他の栄養素に比べて少なめです。筋肉や臓器、皮膚など体を作る上で不可欠な栄養素ですが、マルセイバターサンドから積極的に摂取するのは難しいと考えられます。

これらのことから、マルセイバターサンドは「脂質と糖質を中心としたエネルギー補給のためのお菓子」という側面が強いことが分かります。

他のお菓子とのカロリー比較

マルセイバターサンドのカロリーが168kcalと聞いても、他のお菓子と比べて高いのか低いのか、ピンとこないかもしれません。そこで、一般的なお菓子と1個（1包装）あたりのカロリーや脂質、糖質を比較してみましょう。

お菓子	1個あたり重量	カロリー	脂質	糖質（炭水化物）
マルセイバターサンド	35g	168 kcal	10.2 g	17.3 g
ショートケーキ	約120g	約300 kcal	約20 g	約25 g
シュークリーム	約79g	約155 kcal	約7 g	約18 g
どら焼き	約70g	約213 kcal	約2.5 g	約45 g
大福（あん）	約80g	約188 kcal	約0.5 g	約42 g
板チョコレート（ミルク）	50g	約279 kcal	約17 g	約26 g
ポテトチップス	60g	約332 kcal	約21 g	約32 g

※上記数値は製品やレシピによって変動するため、あくまで目安です。

この比較表を見ると、いくつかの特徴が浮かび上がります。

まず、どら焼きや大福といった和菓子と比較すると、マルセイバターサンドは脂質の高さが際立っています。これは、バターを多用する洋菓子ならではの特徴です。一方で、糖質量は和菓子よりも控えめです。

次に、ショートケーキやチョコレートといった他の洋菓子と比較すると、1個あたりのカロリーや脂質は製品によってまちまちですが、マルセイバターサンドは少量（35g）ながらもしっかりとしたカロリーと脂質を持っていることがわかります。特にポテトチップスや板チョコレートは、一度に一袋・一枚食べ切ってしまうと、マルセイバターサンド2個分以上のカロリーになることもあります。

このように比較すると、マルセイバターサンドは「高脂質・中糖質」タイプの洋菓子に分類できるでしょう。ダイエット中に甘いものが欲しくなった際、和菓子を選ぶか洋菓子を選ぶかで、摂取する栄養素のバランスが大きく変わることを示唆しています。

高カロリーで太る原因とは？

マルセイバターサンドがなぜ1個あたり168kcalと比較的高カロリーになるのか、その原因は主に3つの原材料に集約されます。

1. バター

商品名にもなっている通り、マルセイバターサンドのクリームには北海道産生乳100%のバターがたっぷりと使われています。バターはその成分の約80%が乳脂肪であり、非常に高カロリーな食材です。この濃厚なバターがクリームのコクと風味を生み出す一方で、カロリーと脂質の数値を大きく押し上げる最大の要因となっています。

2. 砂糖

ビスケット生地とバタークリームの両方に、甘さを加えるために砂糖が使用されています。砂糖は純粋な糖質であり、エネルギー源となりますが、血糖値を急激に上昇させる性質があります。体内で使い切れなかった糖は脂肪に変換されやすいため、砂糖の多用は高カロリーと体重増加に直結します。クリームに含まれるホワイトチョコレートにも砂糖が多く含まれています。

3. 小麦粉

サクサクとした食感が特徴のビスケットは、小麦粉を主原料として作られています。小麦粉は糖質（炭水化物）の塊であり、これもカロリー源となります。ビスケットでクリームをサンドするという構造上、どうしても糖質の摂取量が増えてしまいます。

これら「バター（脂質）」「砂糖（糖質）」「小麦粉（糖質）」という、高カロリーになりやすい三大要素が組み合わさることで、あのリッチで満足感のある味わいが生まれます。言ってしまえば、美味しさと高カロリーは表裏一体の関係にあるのです。加えて、クリームに含まれるレーズンも果糖という糖質を含んでいるため、全体の糖質量に貢献しています。

マルセイバターサンドのカロリーを消費するための運動量

「マルセイバターサンドを1個食べてしまった」。そんな時に気になるのが、そのカロリーを消費するにはどれくらいの運動が必要かという点です。168kcalという数値を具体的な運動量に置き換えてみましょう。

以下は、体重60kgの人がマルセイバターサンド1個分（168kcal）を消費するために必要とされる運動時間の目安です。

運動の種類	消費カロリー	所要時間の目安
ウォーキング（普通歩行）	約2.6 kcal/分	約65分
ジョギング	約4.4 kcal/分	約38分
自転車（サイクリング）	約7.0 kcal/分	約24分
階段の上り下り	約8.0 kcal/分	約21分
ストレッチ	約2.2 kcal/分	約76分
掃除機がけ	約3.1 kcal/分	約54分
水泳（クロール）	約8.7 kcal/分	約19分

※消費カロリーは個人の体重、年齢、性別、運動強度によって大きく異なります。

この表を見ると、マルセイバターサンド1個分のカロリーを消費するためには、ウォーキングなら1時間以上、ジョギングでも30分以上の時間が必要になることが分かります。日常生活の中での掃除機がけでも1時間近くかかります。

もちろん、これはあくまで計算上の目安です。基礎代謝によって常にカロリーは消費されているため、食べたカロリーのすべてを運動だけで消費しなければならないわけではありません。

しかし、この事実を知っておくことは、食べ過ぎへの抑止力になります。「この1個が1時間のウォーキングに相当する」と考えると、無意識に2個目に手を伸ばすのをためらうきっかけになるかもしれません。おやつのカロリーと、それを消費するための労力を天秤にかける視点を持つことが、賢い体重管理につながります。

食べ過ぎると体に悪い？健康への影響

マルセイバターサンドは多くの人に愛される美味しいお菓子ですが、どのような食品であっても「食べ過ぎ」は健康に良い影響を与えません。特にマルセイバターサンドのように脂質と糖質が豊富な食品の場合、過剰摂取はいくつかの健康リスクを高める可能性があります。

まず考えられるのは、肥満のリスクです。前述の通り、1個で168kcalあり、その主な要因は脂質と糖質です。これらを日常的に過剰摂取し、消費カロリーが摂取カロリーを上回る状態が続けば、余ったエネルギーは体脂肪として蓄積され、体重増加につながります。肥満は、高血圧や心臓病など、さまざまな生活習慣病の入り口となることが知られています。

次に、脂質の過剰摂取による影響です。バターに多く含まれる飽和脂肪酸を摂りすぎると、血液中の中性脂肪や悪玉（LDL）コレステロールが増加し、動脈硬化を進行させる一因となる可能性があります。

また、糖質の過剰摂取も懸念されます。砂糖を多く含む食品を頻繁に食べると、血糖値が急激に上昇し、それを下げるためにインスリンが大量に分泌されます。このような血糖値の乱高下は、血管にダメージを与えたり、膵臓に負担をかけたりするほか、長期的には2型糖尿病の発症リスクを高めることが指摘されています。

もちろん、これらはマルセイバターサンドに限った話ではなく、高カロリー・高脂質・高糖質な菓子類全般に言える注意点です。たまのご褒美として適量を守って楽しむ分には、過度に心配する必要はありません。しかし、「美味しいから」という理由で日常的に何個も食べる習慣がある場合は、将来の健康のために食生活を見直すことが賢明と言えるでしょう。

マルセイバターサンドで太るのを避ける食べ方のコツ

ダイエット中にあり？食べる際の注意点

ダイエット中にマルセイバターサンドを食べるのは「絶対にNG」というわけではありませんが、いくつかの注意点を守って賢く付き合う必要があります。

結論から言うと、ダイエット中でも工夫次第で食べることは可能です。しかし、何も考えずに食べてしまうと、ダイエットの妨げになる可能性が高いでしょう。

最も大切なのは「量を守る」ことです。1日の間食の目安は一般的に200kcal程度と言われています。マルセイバターサンドは1個168kcalなので、1日1個であれば、この範囲内に収まります。ダイエット中のおやつとして選ぶなら、厳格に「1日1個まで」とルールを決めることが重要です。

次に注意したいのが、1日のトータルカロリーです。マルセイバターサンドを1個食べた日は、その分のカロリー（168kcal）を他の食事で調整する意識が求められます。たとえば、夕食のご飯を半分にする、揚げ物を避けて蒸し料理や茹で料理を選ぶなど、どこかでカロリーをマイナスにする工夫が必要です。

また、マルセイバターサンドを「毎日の習慣」にするのは避けるべきです。高脂質・高糖質のお菓子を毎日摂取していると、体重が減りにくくなるだけでなく、甘いものへの依存が高まる可能性もあります。あくまで「週に1〜2回のご褒美」といった特別な存在として位置づけるのが、ダイエットを成功させるコツです。

ダイエットは厳しい制限ばかりでは長続きしません。ストレスを溜めないためにも、ルールを決めた上で上手におやつを取り入れることは有効な手段です。マルセイバターサンドを食べる際は、罪悪感を感じるのではなく、「このご褒美のために、他の食事や運動を頑張ろう」というモチベーションに変えていくのが理想的な付き合い方と言えます。

太る食べ方・太りにくい食べ方の違い

同じマルセイバターサンドを食べるのでも、食べ方一つで体への影響、特に太りやすさは変わってきます。ここでは、「太る食べ方」と「太りにくい食べ方」の具体的な違いについて解説します。

太る食べ方

太りにくい食べ方

このように、食べるタイミングや組み合わせを少し意識するだけで、体への負担を減らすことが可能です。

夜寝る前に食べると太る？何時までOK

「夜、特に寝る前に食べると太る」というのは、多くの人が経験的にも理論的にも知っている事実です。これはマルセイバターサンドにおいても例外ではありません。

私たちの体には「BMAL-1（ビーマルワン）」という、脂肪の蓄積を促進する働きを持つたんぱく質が存在します。このBMAL-1は時間帯によって体內での量が変動し、1日の中で最も少なくなるのが午後2時〜3時頃です。この時間帯は「食べても太りにくい時間」と言われ、おやつを食べるのに最適なタイミングとされています。

一方、BMAL-1は夜にかけて増加し、午後10時から深夜2時にかけてピークを迎えます。この時間帯に食事をすると、食べたものが効率よく脂肪として蓄えられてしまうため、最も太りやすい時間帯と言えるのです。

さらに、就寝中はエネルギー消費量が1日で最も低くなります。体を休めている状態なので、エネルギーをほとんど必要としません。そのため、寝る直前に摂取したカロリーは消費されることなく、そのまま体脂肪として蓄積される可能性が非常に高くなります。

では、「食べるなら何時までが許容範囲か？」という疑問ですが、厳密なルールはありません。しかし、一般的には「就寝の3時間前まで」には食事を終えるのが望ましいとされています。食べたものが胃で消化され、ある程度エネルギーとして使われるための時間です。

したがって、もし夜にマルセイバターサンドを食べるのであれば、夕食後のデザートとして早めの時間に済ませ、少なくとも寝る3時間前には食べ終えるように心がけるべきです。しかし、これはあくまで次善の策であり、太りにくさを最優先するならば、やはり活動量の多い日中に食べるのが最も賢明な選択です。

止まらなくなる対処法と食べる適量

マルセイバターサンドの美味しさは格別で、「1個だけ」と決めていたはずが、ついもう1個と手が伸びてしまう…そんな経験を持つ方も少なくないでしょう。この「止まらなくなる」状況を防ぐための具体的な対処法を知っておくことは、食べ過ぎを回避する上で非常に有効です。

まず試したいのが、「食べる環境を整える」ことです。

次に、「食べ方を工夫する」方法です。

そして、最も重要なのが「適量を守る」という意識です。ダイエット中かどうかにかかわらず、おやつとしてのマルセイバターサンドの適量は「1日1個」がひとつの目安です。もし、どうしても2個食べたい日があった場合は、「今日は2個食べたから、明日はおやつを完全に抜く」「夕食の炭水化物を控える」「いつもより長くウォーキングをする」など、他のどこかで明確に調整するというルールを自分の中で設けることが、体重コントロールの鍵となります。

ダイエット中のおすすめおやつ3選

ダイエット中にマルセイバターサンドが食べたくなった時、その気持ちをぐっとこらえて、別の選択肢に目を向けるのも賢い方法です。ここでは、ダイエット中でも罪悪感なく食べやすく、満足感も得やすいおすすめのおやつを3つ紹介します。

1. 素焼きナッツ

アーモンドやクルミなどのナッツ類は、ダイエット中の強い味方です。脂質が多くカロリーは低くありませんが、その多くは血流改善などに役立つとされる不飽和脂肪酸です。また、食物繊維が豊富で歯ごたえがあるため、よく噛むことで満腹感が得られやすいのが特徴です。ビタミンやミネラルといった、ダイエット中に不足しがちな栄養素を補給できるのも魅力です。ただし、食べ過ぎはカロリーオーバーにつながるため、1日に手のひらに軽く一杯（20〜25g程度）を目安にしましょう。食塩や油で加工されていない「素焼き」タイプを選ぶのがポイントです。

2. 高カカオチョコレート

甘いものが欲しくなった時には、カカオ分70%以上の高カカオチョコレートがおすすめです。一般的なミルクチョコレートに比べて砂糖の量が少なく、糖質の摂取を抑えることができます。カカオに含まれるカカオポリフェノールには、抗酸化作用や血圧低下などの健康効果が期待されています。少量でもカカオの豊かな香りと苦みで満足感が得やすいのもメリットです。1日に2〜3かけ（約15g）程度を目安に、ゆっくりと口の中で溶かすようにして味わうと良いでしょう。

3. ギリシャヨーグルト（無糖）

クリーミーで濃厚な食感が特徴のギリシャヨーグルトは、一般的なヨーグルトよりも水分（ホエイ）が少ない分、たんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は筋肉の材料となるだけでなく、腹持ちが良いという性質があるため、ダイエット中のおやつに最適です。腸内環境を整える乳酸菌も摂取できます。砂糖が添加されていない無糖タイプを選び、もし甘みが欲しければ、少量のフルーツやはちみつを足す程度に留めましょう。

これらの代替案は、マルセイバターサンドとは全く異なる味わいですが、それぞれがダイエットをサポートする栄養的なメリットを持っています。その日の気分や体調に合わせて、賢くおやつを選んでいきましょう。

【総まとめ】マルセイバターサンドで太るかは工夫次第

この記事で解説してきた内容をまとめると、マルセイバターサンドとの付き合い方が見えてきます。重要なポイントを以下に箇条書きで示します。