カルパスは太る？体に悪い？カロリーと原因、ダイエット中の賢い食べ方

おつまみや小腹が空いた時に人気のカルパスですが、「カルパスを食べると太るのではないか？」と心配になったことはありませんか。

手軽でおいしいからこそ、つい手が伸びてしまいますよね。

この記事では、そんなあなたの疑問に答えるため、カルパスが太る原因から、気になるカロリーや糖質を他のおやつとのカロリー比較を交えて詳しく解説します。

さらに、カルパスのカロリーを消費するための運動量の目安や、そもそもダイエット向きなのか、そして食べ過ぎると体に悪いのかといった健康面の不安にも触れていきます。

また、夜寝る前に食べると太るのか、何時までなら良いのか、そして太る食べ方と太りにくい食べ方の違い、ついつい止まらなくなる対処法まで網羅的にご紹介します。

記事の最後には、ダイエット中のおすすめおやつ3選も紹介していますので、ぜひ参考にして、カルパスとの上手な付き合い方を見つけてください。

カルパスは本当に太る？栄養と原因を解説

カルパスがなぜ太ると言われるのか、その背景にはカロリーや栄養成分が深く関わっています。ここでは、カルパスが太る原因、具体的なカロリーや糖質の量、他のおやつとの比較、そして摂取したカロリーを消費するために必要な運動量や、食べ過ぎによる体への影響について、多角的に掘り下げていきます。

カルパスが太る原因は脂質と塩分

カルパスがおいしいと感じる理由の一つに、ジューシーな脂の旨味があります。しかし、この脂質こそが、カルパスが太ると言われる最大の原因です。脂質は三大栄養素（タンパク質、脂質、炭水化物）の中で最もカロリーが高く、1gあたり約9kcalもあります。これは、タンパク質や炭水化物が1gあたり約4kcalであるのに比べて2倍以上です。そのため、少量でも多くのカロリーを摂取しやすくなります。

例えば、ヤガイの「おやつカルパス」1本（3.4g）には1.2gの脂質が含まれています。これを10本食べると脂質は12gとなり、カロリーだけで108kcalにも達します。これは間食としては決して低い数値ではありません。日常的に食べ過ぎてしまうと、消費しきれなかった脂質が体脂肪として蓄積され、体重増加につながるのです。

もう一つの原因は「塩分」です。カルパスは保存性を高め、風味を良くするために多くの塩分が使用されています。塩分を過剰に摂取すると、体は水分を溜め込みやすくなり、「むくみ」の原因となります。むくみは一時的な体重増加に見えるだけでなく、血行不良を招いて代謝を低下させる可能性があります。代謝が落ちると、脂肪が燃焼しにくい体質、つまり痩せにくい体になってしまうことも考えられます。

さらに、塩分の多い食事は食欲を増進させる働きもあります。カルパスの塩辛さが「もっと食べたい」という欲求を引き起こし、結果として食べ過ぎにつながる悪循環に陥りやすいのです。したがって、カルパスで太るのを避けるためには、脂質と塩分の両方に注意を払うことが鍵となります。

気になるカルパスのカロリー・糖質

卒業生の皆さん、
ご卒業おめでとうございます！🐼✨ pic.twitter.com/FcwqruU2AA

— おやつカルパス【公式】🐼💙 (@oyatsupanda) March 7, 2025

カルパスと一言で言っても、メーカーや商品によってカロリーや栄養成分は異なります。ここでは、スーパーやコンビニで手に入りやすい代表的なカルパスの栄養成分を比較してみましょう。ご自身の食べる量がどのくらいかを把握するための参考にしてください。

主要カルパス製品の栄養成分比較

※上記数値はパッケージ情報を基にした目安です。g数を揃えるため、一部計算値を含みます。

この表から分かるように、どの商品も1袋食べると250kcal前後となり、脂質が20gを超えてきます。ダイエット中における間食の脂質は5g～10g程度が理想とされることを考えると、1袋を一度に食べてしまうのは明らかに過剰です。

一方で、注目すべきは糖質の低さです。炭水化物から食物繊維を引いたものが糖質量になりますが、カルパスは炭水化物自体が5g～7g程度と非常に少なくなっています。主原料が肉類であるため、糖質を抑えたい方にとっては、量を守れば選択肢になり得ます。

1本あたりのカロリーは？

小分けになっている「おやつカルパス」は、食べる量を調整しやすいのが利点です。1本（3.4g）あたりの栄養成分は以下の通りです。

1本だけなら16kcalと低カロリーに感じますが、問題はその手軽さゆえに何本も食べてしまう点にあります。10本食べれば160kcalとなり、これはご飯およそ半膳分に相当します。カロリーと脂質の量を意識し、食べる本数をあらかじめ決めておくことが大切です。

他のおやつとのカロリー比較で分かること

カルパスのカロリーが高いのか低いのかを客観的に判断するために、他のおやつのカロリーや脂質と比較してみましょう。ダイエット中につい食べたくなりがちな代表的なおやつと、カルパス（おやつカルパス10本分/約34gを想定）を比べてみます。

この比較から、カルパスはポテトチップスや板チョコレートよりは低カロリーですが、脂質の量は決して少なくないことが分かります。特に、和菓子であるどら焼きや大福と比較すると、脂質の高さが際立ちます。

注目すべきは、やはり糖質の低さです。他のおやつが糖質中心でエネルギーを供給するのに対し、カルパスは脂質とタンパク質が中心です。この特性を理解することが、ダイエット中にカルパスを上手に取り入れるための第一歩となります。糖質制限をしている方にとっては、他のおやつよりもカルパスの方が適している場合がありますが、その分、脂質の量には細心の注意が必要です。

カルパスのカロリーを消費するための運動量

「おやつカルパスを5本食べてしまった」。この80kcalを消費するには、どのくらいの運動が必要になるのでしょうか。具体的な運動時間に換算してみることで、カロリーの重みを実感できます。

以下は、体重60kgの人が「おやつカルパス5本分（約80kcal）」を消費するために必要な運動時間の目安です。

運動の種類	運動時間の目安
ウォーキング (普通の速さ)	約25～30分
ジョギング	約10～12分
自転車 (ゆっくり)	約20分
階段の上り下り	約10分
ストレッチ	約35分
掃除機がけ	約30分

たった5本でも、消費するには意外と時間がかかることがお分かりいただけるかと思います。特にデスクワークが中心で日常的な活動量が少ない方の場合、意識して運動を取り入れなければ、間食で摂取したカロリーは簡単に消費されずに蓄積してしまいます。

もちろん、これはあくまで目安の数値です。個人の体重や筋肉量、運動強度によって消費カロリーは変動します。大切なのは、「これだけ食べたら、これくらい動く必要がある」という意識を持つことです。この意識があれば、無意識に食べ過ぎてしまうのを防ぐ助けになるでしょう。

食べ過ぎると体に悪い？健康への影響

カルパスの食べ過ぎがもたらす影響は、体重増加だけではありません。塩分や脂質、そして加工肉に含まれる添加物の過剰摂取は、長期的に見て健康に影響を及ぼす可能性があります。

塩分の過剰摂取と生活習慣病のリスク

前述の通り、カルパスは塩分が高い食品です。厚生労働省が示す「日本人の食事摂取基準（2020年版）」では、1日あたりの食塩摂取量の目標値を成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満としています。おやつカルパス1袋（51g）には約2.0gの食塩相当量が含まれており、これだけで1日の目標量の3分の1近くを摂取してしまうことになります。

塩分の過剰摂取が続くと、高血圧のリスクが高まります。高血圧は、心臓病や脳卒中といった命に関わる重大な病気の引き金となるため、注意が必要です。

脂質の過剰摂取による影響

脂質の摂りすぎは、肥満だけでなく「脂質異常症」の原因にもなります。脂質異常症とは、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが増えすぎた状態のことです。自覚症状がないまま進行し、動脈硬化を引き起こして心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。

カルパスに含まれる脂質は、主に動物性脂肪由来の飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸は摂りすぎると悪玉コレステロールを増やすことが知られているため、特に意識して摂取量をコントロールすることが求められます。

食品添加物について

カルパスのような加工肉には、品質の保持や風味の向上のために、保存料や発色剤などの食品添加物が使用されています。例えば、ヤガイの「おやつカルパス」にも、保存料（ソルビン酸K）や発色剤（亜硝酸Na）などが使われています。

これらの添加物に対して不安を感じる方もいるかもしれません。特に発色剤の亜硝酸ナトリウムは、過剰に摂取すると腹痛や下痢を引き起こす可能性があるとされています。しかし、日本国内で使用が許可されている食品添加物は、科学的なデータに基づいて安全性が評価され、一生涯にわたって毎日摂取し続けても健康への悪影響がないとされる量（一日摂取許容量：ADI）が設定されています。

通常の食生活でカルパスを適量楽しむ範囲であれば、添加物による健康への影響を過度に心配する必要はないと考えられます。むしろ、添加物によって食中毒のリスクが低減され、安全性が保たれているという側面もあります。問題となるのは、やはり「食べ過ぎ」です。何事も適量を守ることが、健康を維持する上で最も大切です。

「カルパスは太る」を覆す賢い食べ方

カルパスが持つ高カロリー・高脂質といった側面を知ると、食べるのをためらってしまうかもしれません。しかし、特徴を理解し、食べ方を工夫すれば、ダイエット中でもカルパスを楽しむことは可能です。ここでは、カルパスがダイエットに向いているのかという問いに答えつつ、太りにくい食べ方の具体的なコツや注意点、そして食べ過ぎを防ぐための方法までを解説します。

結局カルパスはダイエット向きなの？

「カルパスはダイエットに向いているか」という問いに対する答えは、単純なイエスかノーでは表せません。あなたのダイエット方法やカルパスの食べ方によって、味方にも敵にもなり得るからです。

ダイエット向きと言える側面（メリット）

カルパスがダイエットの味方になり得るのは、主に以下の3つの特徴があるためです。

ダイエット向きではない側面（デメリット）

一方で、以下のようなデメリットも存在し、これらがカルパスはダイエットに向かないと言われる理由です。

以上のことから、カルパスは「食べる量と食べ方を厳密に管理できるなら、ダイエットの選択肢になり得る」食品です。特に糖質を避けたい場合には有効ですが、カロリーと脂質、塩分の管理が不可欠であることを忘れてはいけません。

太る食べ方・太りにくい食べ方の違いとは

同じカルパスを食べるのでも、少しの工夫で太りやすさは大きく変わります。太る食べ方を避け、太りにくい食べ方を実践することが、カルパスと上手に付き合うための鍵です。

これは避けたい「太る食べ方」

おすすめしたい「太りにくい食べ方」

夜寝る前に食べると太る？何時までOKか

「夜中に小腹が空いて、ついカルパスを…」という経験がある方もいるかもしれません。しかし、夜、特に就寝前に食べることは、体重増加に直結する非常にリスクの高い行為です。

その理由は、私たちの体にある「BMAL1（ビーマルワン）」というタンパク質にあります。BMAL1は体内時計を調整する役割を持ちますが、同時に「脂肪を溜め込む働き」も持っています。このBMAL1が体内で最も活発になるのが、夜10時から深夜2時にかけての時間帯なのです。この時間帯に食事をすると、食べたものがエネルギーとして消費されにくく、効率的に体脂肪として蓄積されてしまいます。その増加量は、日中の20倍にもなると言われています。

したがって、カルパスのように脂質が多い食べ物をこの「魔の時間帯」に食べるのは、ダイエットの観点からは絶対に避けるべきです。

では、何時までなら良いのでしょうか。間食に最適な時間は、BMAL1の働きが最も少なくなる午後2時から午後3時頃とされています。この時間帯は、おやつを食べても脂肪になりにくいため、ダイエット中の間食にはベストタイミングです。もし夕食後にどうしても口寂しくなった場合は、できるだけ早い時間、遅くとも就寝の3時間前までには済ませるように心がけ、量も1～2本にとどめるなど、最小限に抑える意識が大切です。

つい食べ過ぎて止まらなくなる対処法

カルパスの濃厚な味わいと塩気は、一度食べ始めると止まらなくなる魅力を持っています。この「やめられない、とまらない」状態を防ぐためには、物理的な工夫と心理的な工夫の両方が役立ちます。

物理的に食べ過ぎを防ぐ工夫

心理的に食べ過ぎを防ぐ工夫

ダイエット中のおすすめおやつ3選も紹介

カルパスも食べ方を工夫すればダイエットの味方になりますが、他にもダイエット中に適したおやつはたくさんあります。栄養価が高く、満足感が得やすいおすすめのおやつを3つご紹介します。これらをローテーションに加えることで、飽きずにダイエットを続けやすくなります。

素焼きのナッツ類（アーモンド、くるみなど）

ナッツは良質な脂質（不飽和脂肪酸）やビタミンE、食物繊維が豊富です。不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを減らす働きがあると言われ、食物繊維は腸内環境を整え、血糖値の急上昇を抑えてくれます。また、歯ごたえがあるため、よく噛むことで満腹感を得やすいのも特徴です。ただし、カロリーは高めなので、1日に手のひらに軽く一杯（20粒程度）を目安にしましょう。食塩や油で加工されていない「素焼き」タイプを選ぶのがポイントです。

ギリシャヨーグルト（無糖）

一般的なヨーグルトよりも水分が少なく、濃厚でクリーミーな食感が特徴のギリシャヨーグルト。ダイエット中に嬉しいのは、その高タンパク質・低糖質な点です。タンパク質が豊富なので腹持ちが良く、筋肉量の維持にも貢献します。腸内環境を整える乳酸菌も摂取できます。甘さが欲しい場合は、砂糖ではなく、少量のフルーツやはちみつを加えるのがおすすめです。

あたりめ（スルメ）

イカを干しただけのあたりめは、高タンパク質・低脂質・低糖質という、まさにダイエット向きのおやつの代表格です。非常に硬いため、長時間噛み続ける必要があり、少量でも高い満足感と満腹感が得られます。噛むことで顎の筋肉が鍛えられ、顔周りがすっきりする効果も期待できるかもしれません。ただし、塩分が高い商品が多いので、食べ過ぎには注意が必要です。マヨネーズなどをつけるとカロリーが跳ね上がるため、そのまま食べるようにしましょう。

まとめ：カルパスは太る？工夫して楽しもう

この記事では、カルパスが太ると言われる原因から、ダイエット中に上手に付き合うための具体的な方法までを詳しく解説してきました。最後に、今回の重要なポイントをまとめます。