チキンラーメンは太る？カロリーとダイエット中の太らない食べ方のコツ！

「すぐおいしい、すごくおいしい」でお馴染みのチキンラーメン。

無性に食べたくなるときがありますが、一方で「チキンラーメンは太る」という話を耳にして、食べるのをためらってしまう方も多いのではないでしょうか。

実際のところ、チキンラーメンが太る原因は何なのか、カロリーや糖質はどのくらい含まれているのか、気になりますよね。

また、他のインスタントラーメンとのカロリー比較や、もし食べた場合にチキンラーメンのカロリーを消費するための運動量がどれくらい必要なのかも知っておきたいところです。

ダイエット中にありなのか、食べ過ぎると体に悪いのかという健康への影響や、特に夜寝る前に食べると太るのか、食べるとしたら何時までが良いのかという疑問も尽きません。

この記事では、そうした疑問に全てお答えします。

太る食べ方や太りにくい食べ方の具体的な違いから、そのまま食べると太るのか、汁飲まない場合のカロリーカット効果、そして定番の卵を加えた際のカロリーまで、詳しく解説していきます。

チキンラーメンで太る？カロリーと原因を解説

チキンラーメンが太ると言われる背景には、そのカロリー、糖質、脂質、そして塩分といった栄養成分が関係しています。ここでは、具体的な数値を見ながら、他のラーメンとも比較し、太るとされる原因を多角的に掘り下げていきます。

チキンラーメンのカロリー・糖質の内訳

まず、基本となるチキンラーメンの栄養成分を見てみましょう。日清食品の公式サイトによると、袋麺のチキンラーメン1食（85g）あたりの栄養成分は以下のようになっています。

栄養成分	含有量
熱量（カロリー）	377kcal
– めん	335kcal
– スープ	42kcal
たんぱく質	8.2g
脂質	14.5g
炭水化物	53.6g
食塩相当量	5.6g
– めん	2.3g
– スープ	3.3g

※出典：日清食品グループ公式サイト

1食あたりのカロリーは377kcalであり、成人女性の1日の摂取カロリー目安（約2000kcal）から見ると、1食分としては特別に高い数値ではありません。しかし、注意したいのは糖質と脂質の量です。

炭水化物が53.6gとされていますが、インスタントラーメンの食物繊維は少ないため、この数値のほとんどが糖質と考えられます。糖質制限を意識している方にとって、1食で50gを超える糖質量は決して少なくない量です。

また、脂質が14.5g含まれている点も見逃せません。これは、チキンラーメンが油で揚げた「油揚げ麺」であることが主な理由です。脂質は1gあたり9kcalと、炭水化物やたんぱく質（1gあたり4kcal）に比べて倍以上のカロリーを持つため、脂質の量が多いほど全体のカロリーも高くなる傾向にあります。

他のインスタントラーメンとのカロリー比較

チキンラーメンのカロリーが他のインスタントラーメンと比較してどうなのか、気になる方も多いでしょう。ここでは、代表的な袋麺タイプのインスタントラーメンと比較してみます。

商品名	内容量(g)	カロリー(kcal)	糖質(炭水化物 g)	脂質(g)	食塩相当量(g)
チキンラーメン	85	377	53.6	14.5	5.6
マルちゃん正麺 醬油味	105	333	62.8	4.6	5.6
サッポロ一番 塩らーめん	100	455	61.9	18.6	6.1
出前一丁	102	463	66.7	17.9	5.9
日清ラ王 醤油	101	344	61.0	7.5	5.7

※各社公式サイトの情報を基に作成（商品は変更される場合があります）

この表から分かるように、チキンラーメンは内容量が85gと他製品に比べて少なめであるにもかかわらず、カロリーは中間に位置しています。特に注目すべきは、マルちゃん正麺や日清ラ王のような「ノンフライ麺」と比較した場合です。

ノンフライ麺は脂質が4〜8g程度に抑えられているのに対し、油揚げ麺であるチキンラーメンやサッポロ一番、出前一丁は脂質が14gを超えています。この脂質の差が、カロリーの差に直結していると考えられます。

したがって、チキンラーメンはインスタントラーメン全体で見ると「特別高カロリーではないが、ノンフライ麺に比べると脂質が多くカロリーも高め」という位置づけになります。

塩分と脂質もチキンラーメンが太る原因

カロリーや糖質だけでなく、塩分と脂質の高さもチキンラーメンが太る原因として挙げられます。

塩分の過剰摂取による影響

前述の通り、チキンラーメン1食には5.6gの食塩相当量が含まれています。厚生労働省が推奨する1日の塩分摂取目標量は、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満です。つまり、チキンラーメンをスープまで飲み干すと、1食で1日分の目標量にかなり近づいてしまうことになります。

塩分を過剰に摂取すると、体は塩分濃度を薄めようとして水分を溜め込みやすくなります。これが「むくみ」の原因です。むくみが慢性化すると血行やリンパの流れが悪くなり、基礎代謝が低下して痩せにくい体質につながる可能性があります。また、濃い味付けは食欲を増進させ、ごはんなど他のものを一緒に食べたくなり、結果的にカロリーオーバーを招くこともあります。

脂質の過剰摂取による影響

脂質は重要なエネルギー源ですが、摂りすぎは体脂肪の増加に直結します。ダイエット中の1食あたりの脂質目安量は15g以下と言われることもあり、チキンラーメン単体で14.5gというのは、決して少ない量ではありません。

これに卵や肉などのトッピングを加えると、脂質量はさらに増加します。脂質は消化に時間がかかるため腹持ちが良いというメリットもありますが、過剰摂取は肥満の直接的な原因となるため、注意が必要です。

カロリーを消費するための運動量の目安

もしチキンラーメンを1食（377kcal）食べた場合、そのカロリーを消費するにはどれくらいの運動が必要になるのでしょうか。体重60kgの成人を例に、おおよその目安を見てみましょう。

運動の種類	消費カロリー	目安時間
ウォーキング（やや速め）	377kcal	約85分
ジョギング	377kcal	約45分
自転車（サイクリング）	377kcal	約55分
階段の上り下り	377kcal	約40分
掃除機がけ	377kcal	約120分

※消費カロリーは個人の体重や運動強度により変動します。

このように、チキンラーメン1食分のカロリーを消費するには、かなりの時間と労力が必要になることが分かります。もちろん、私たちは基礎代謝によって常にカロリーを消費しているため、食べた分を全て運動で消費する必要はありません。

ただ、この数値を意識することで、食べ過ぎへの抑止力になったり、食後の活動を促すきっかけになったりするかもしれません。

食べ過ぎると体に悪い？栄養面の注意点

チキンラーメンをたまに楽しむ程度であれば大きな問題はありませんが、頻繁に食べ過ぎると体に悪い影響を及ぼす可能性があります。その主な理由は、栄養バランスの偏りにあります。

チキンラーメンは炭水化物と脂質、塩分が主成分であり、健康維持に不可欠なビタミン、ミネラル、食物繊維、そして質の良いたんぱく質が不足しがちです。

このような偏った食事が続くと、以下のような不調を招く恐れがあります。

これらの理由から、チキンラーメンを食べる際には、それだけで食事を完結させるのではなく、他の食材で足りない栄養素を補う意識が大切です。

チキンラーメンで太るのを防ぐ賢い食べ方

チキンラーメンが持つ太りやすい要素を理解した上で、次は「どうすれば太りにくく食べられるのか」という具体的な方法について解説します。食べる時間帯や食べ合わせ、少しの工夫でカロリーや塩分を抑え、ダイエット中でも罪悪感なく楽しむことが可能です。

太る食べ方・太りにくい食べ方のポイント

同じチキンラーメンでも、食べ方一つで体への影響は大きく変わります。ここでは、太りやすい食べ方と、それを避けるための太りにくい食べ方のポイントを対比させて見ていきましょう。

太る食べ方

太りにくい食べ方

夜寝る前に食べると太る？何時までに食べるべき

「夜食のラーメンは太る」とよく言われますが、これは科学的な根拠に基づいています。私たちの体には「BMAL-1（ビーマルワン）」という、脂肪の蓄積を促すたんぱく質が存在します。このBMAL-1は時間帯によって体内の量が変動し、1日のうちで最も少なくなるのが午後2時～3時頃、そして最も多くなるのが午後10時～深夜2時頃とされています。

つまり、BMAL-1が増加する夜の時間帯、特に午後10時以降に食事を摂ると、摂取したエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなるのです。手軽に作れてしまうチキンラーメンは、つい夜食に手を出してしまいがちですが、これは最も太りやすい行動の一つと言えます。

もし夕食としてチキンラーメンを食べるのであれば、就寝の3時間前までには済ませておくのが理想です。例えば、夜12時に寝る人であれば、夜9時までには食べ終えておきたいところです。こうすることで、就寝時に胃の中が空っぽに近い状態になり、消化活動が睡眠を妨げるのを防ぎ、脂肪の蓄積リスクも低減できます。

そのまま食べると太るって本当？

チキンラーメンは、お湯をかけずにスナック菓子のように「そのまま」食べることもできます。この食べ方が好きだという方もいるかもしれません。では、そのまま食べると太りやすいのでしょうか。

結論から言うと、お湯をかけて食べる場合と比べて、太りやすさに大きな差はありません。カロリーや糖質、脂質の総量は変わらないためです。

しかし、注意すべき点が2つあります。一つは「塩分」です。お湯をかけて食べる場合、スープを残せば塩分摂取量を3.3g減らすことができます。しかし、そのまま食べると、麺に付着している塩分（2.3g）とスープの素となる粉末の塩分（3.3g）を全て摂取することになり、合計5.6gの塩分をダイレクトに取り込むことになります。これは塩分の過剰摂取につながりやすく、前述したむくみなどの原因となり得ます。

もう一つは「満足感」です。温かい汁物として食べるのに比べて、スナック菓子のように食べると満足感が得られにくく、つい他のものにも手が伸びてしまう可能性があります。結果として全体の食事量が増え、カロリーオーバーになることも考えられるでしょう。

これらの理由から、そのまま食べるのはたまの楽しみ程度に留め、基本的にはお湯をかけて調理し、スープは残すという食べ方をおすすめします。

汁飲まないだけでカットできるカロリー

チキンラーメンを食べる際に、最も手軽で効果的なカロリー＆塩分カット方法が「汁（スープ）を飲まない」ことです。

前述の栄養成分表で示した通り、チキンラーメンのスープには42kcalのカロリーと3.3gの食塩相当量が含まれています。

これを全て残すことで、1食あたりの摂取カロリーを377kcalから335kcalに、食塩相当量を5.6gから2.3gに、それぞれ大幅に減らすことが可能です。

特に塩分については、1日の摂取目標量の半分近くをカットできる計算になり、健康面でのメリットは非常に大きいです。チキンラーメンは麺自体にしっかりと味がついているため、スープを飲まなくても満足感を得やすいのが特徴です。ダイエット中や健康を意識している場合は、意識的にスープを残す習慣をつけるのが賢明と言えます。

卵を足した時の合計カロリーは？

チキンラーメンのパッケージにも描かれているように、「卵」は最も定番のトッピングです。中央のくぼみ「たまごポケット」に卵を落として食べるのが公式でも推奨されています。

では、卵を1個加えるとカロリーはどのくらいになるのでしょうか。スーパーで一般的に売られているMサイズの卵（約50g）のカロリーは約83kcalです。

これをチキンラーメン（377kcal）に加えると、合計のカロリーは約460kcalとなります。

カロリーは増加しますが、卵を加えることには大きなメリットがあります。卵は「完全栄養食品」と呼ばれるほど栄養価が高く、ビタミンCと食物繊維以外のほとんどの栄養素を含んでいます。特に、チキンラーメンだけでは不足しがちな質の良いたんぱく質やビタミン、ミネラルを補うことができます。

たんぱく質を摂取することで満足感が高まり、腹持ちも良くなるため、結果的に間食を防ぐ効果も期待できます。カロリー増を気にする場合は、前述の通りスープを残す（-42kcal）ことで、卵を加えても合計約418kcalに抑えることが可能です。栄養バランスを考えれば、卵の追加は非常におすすめできるアレンジと言えます。

【総まとめ】チキンラーメンは太る？食べ方の工夫が重要

これまで見てきたように、チキンラーメンが持つ特性と、それをどう食べるかによって、体への影響は大きく変わります。この記事で解説したポイントを実践することで、「チキンラーメンは太る」というイメージを覆し、上手に付き合っていくことが可能です。

以下に、今回の重要なポイントをまとめました。