ホームパイは太る？種類別カロリーと糖質、ダイエット中の太らない食べ方を解説

サクサクとした食感と豊かなバターの風味が魅力のホームパイ。

ティータイムのお供や、ちょっとしたおやつにぴったりですが、そのおいしさゆえに「もしかしてホームパイは太るのでは？」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ホームパイが太るとされる太る原因から、ノーマルタイプや人気のホームパイチョコのカロリーの違いを含む種類別カロリー・糖質、そして他のお菓子とのカロリー比較まで、具体的な数値を交えて詳しく解説します。

また、ダイエット中に気になる「夜寝る前に食べると太るのか、一体何時までなら大丈夫？」「食べ過ぎると体に悪い影響はあるの？」といった疑問にもお答えします。

つい手が伸びて止まらなくなる対処法や、太る食べ方・太りにくい食べ方の具体的なコツ、さらにはホームパイのカロリーを消費するための運動量の目安もご紹介。

この記事を読めば、ホームパイがそもそもダイエット向きなのかが分かり、上手に付き合っていくヒントが見つかるはずです。

付録として、ダイエット中のおすすめおやつ3選も掲載しています。

ホームパイは太る？カロリーや原因を解説

ホームパイの主な太る原因とは？

ホームパイを食べると太りやすいとされる背景には、その原材料と食感に理由があります。主な原因は、生地にたっぷりと含まれる「脂質」と「糖質」です。

ホームパイの原材料を見ると、小麦粉、植物油脂、砂糖、バターなどが主成分となっています。これらはエネルギー源として体に必要な栄養素ですが、摂取量が消費量を上回ると、余った分は体脂肪として体に蓄積されやすくなります。

特に、あのサクサクとした軽い食感を生み出しているのは、層状に折り重ねられた生地に含まれるバターや植物油脂などの「脂質」です。脂質は1gあたり9kcalと、たんぱく質や炭水化物（1gあたり4kcal）に比べて倍以上のカロリーを持っています。そのため、少量でもカロリーが高くなる傾向にあるのです。

また、優しい甘さの源である「砂糖」は、エネルギーに素早く変わる「糖質」です。糖質を一度に多く摂ると血糖値が急上昇し、それを下げるために「インスリン」というホルモンが大量に分泌されます。インスリンには、エネルギーとして使われなかった糖を脂肪として蓄える働きを促進する作用があるため、血糖値の急上昇は太る一因と考えられています。

このように、脂質と糖質が多く含まれていることに加え、ホームパイは一枚一枚が軽く、つい「もう一枚だけ」と手を伸ばしやすい点も、結果的に摂取カロリーを増やしてしまう要因と言えるでしょう。

種類別カロリー・糖質をチェック

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ホームパイには、定番のプレーン味だけでなく、様々なフレーバーや形態の商品が存在します。種類によってカロリーや糖質は異なるため、購入する際には栄養成分表示を確認する習慣をつけるのがおすすめです。

ここでは、代表的なホームパイの栄養成分を比較してみましょう。

種類	内容量（1枚または1包）	カロリー	糖質量（炭水化物）	脂質量
ホームパイ（バター）	1包（2枚・標準10g）	55 kcal	6.1 g	3.1 g
ホームパイ（抹茶ラテ）	1包（2枚・標準10.4g）	57 kcal	6.4 g	3.2 g
ホームパイ（アーモンドクッキー）	1枚（標準7g）	38 kcal	4.3 g	2.1 g
ホームパイミニ	1袋（47g）	258 kcal	28.7 g	14.4 g
ホームパイチョコだらけ	1枚	63 kcal	5.9 g	4.0 g

※糖質量の記載がない商品は炭水化物量を参照しています。商品は時期によって終売・リニューアルされる場合があります。

表を見ると、フレーバーによって少しずつ数値が違うことが分かります。例えば、アソートパックに含まれることが多い「抹茶ラテ」は、定番のバター味よりわずかにカロリーと糖質が高いです。また、クッキー生地と組み合わせた「アーモンドクッキー」は1枚あたりのサイズが小さめですが、相応のカロリーがあります。

持ち歩きに便利な「ホームパイミニ」は、1袋食べきると250kcalを超え、ごはん一杯分（約150g）に近いカロリーになるため、一度に食べる量には注意が必要です。

人気のホームパイチョコのカロリーは？

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ホームパイのバリエーションの中でも、特に人気が高いのがチョコレートを使用した商品です。中でも「ホームパイチョコだらけ」は、その名の通りチョコレートを贅沢に使っている分、カロリーも高めに設定されています。

「ホームパイチョコだらけ」は1枚あたり63kcalです。

ノーマルなホームパイが1枚あたり約27.5kcal（55kcal ÷ 2枚）なので、比較すると実に2倍以上のカロリーがあることがわかります。

この高カロリーの理由は、パイ生地をチョコレートで全面的にコーティングしている点にあります。チョコレートの主原料はカカオマス、ココアバター、砂糖、乳製品などであり、特に脂質と糖質を豊富に含んでいます。ノーマルなホームパイの脂質・糖質量に、チョコレートの脂質・糖質量が丸ごと上乗せされるため、1枚でも非常に高カロリーになるのです。

もちろん、その分満足感も高いお菓子ですが、ダイエット中に選ぶ際は、1枚で通常品の2枚分以上のカロリーがあることを念頭に置く必要があります。もし食べるのであれば、一日の間食カロリー（目安200kcal）の範囲内で、他の食事とのバランスを考えて楽しむのが賢明です。

他のお菓子とのカロリー比較で見る位置づけ

ホームパイのカロリーが高いことは分かりましたが、他の似たようなパイ系のお菓子と比較するとどうなのでしょうか。ここでは、スーパーやコンビニで手軽に購入できる代表的なお菓子と、10gあたりのカロリーを比較してみましょう。これにより、食品ごとの重さを揃えた客観的な比較が可能になります。

お菓子の種類	10gあたりのカロリー（目安）	10gあたりの糖質量（炭水化物・目安）
ホームパイ	約 55 kcal	約 6.1 g
源氏パイ（三立製菓）	約 54 kcal	約 6.1 g
パイの実（ロッテ）	約 54 kcal	約 5.9 g
うなぎパイ（春華堂）	約 53 kcal	約 6.0 g
ポテトチップス（うすしお味）	約 55 kcal	約 6.4 g
バタークッキー	約 51 kcal	約 6.7 g

この表からわかるように、ホームパイのカロリーは、他の代表的なパイ菓子である「源氏パイ」や「パイの実」とほとんど差がありません。パイ生地を主体とするお菓子は、製造過程でバターやマーガリン、ショートニングといった油脂を多く使用するため、総じてカロリーが高くなる傾向にあります。

つまり、ホームパイが特別に太りやすいお菓子というわけではなく、「パイ菓子」というカテゴリー全体が、他のお菓子（例えばせんべいやゼリーなど）と比較して高カロリーである、と理解するのが適切です。

ちなみに、スナック菓子の代表であるポテトチップスともカロリーは同水準です。ダイエット中にお菓子を選ぶ際は、特定の商品を避けるというより、パイ菓子やスナック菓子のように脂質と糖質が多いジャンルの食品を食べる際の「量」と「頻度」を意識することが鍵となります。

カロリーを消費するための運動量の目安

ホームパイをつい食べ過ぎてしまった時、そのカロリーを消費するにはどれくらいの運動が必要になるのでしょうか。具体的な運動量を知ることで、食べ過ぎへの意識を高めることができます。

ここでは、ホームパイ1包（2枚・55kcal）を消費するために必要な運動時間の目安を、体重60kgの人が行う場合で見ていきましょう。

運動の種類	55kcalを消費するのに必要な時間（目安）
ウォーキング（普通の速さ）	約20～25分
ジョギング	約10～12分
自転車（ゆっくり）	約15～20分
ストレッチ	約25～30分
階段の上り下り	約7～10分
掃除機がけ	約18～20分

たった2枚のホームパイですが、そのカロリーを消費するには20分以上のウォーキングが必要になる計算です。もしファミリーパックを半分（10包・550kcal）も食べてしまえば、この10倍、つまり3時間以上のウォーキングが必要になってしまいます。

もちろん、これはあくまで目安の数値です。カロリー消費量は個人の体重や筋肉量、運動強度によって変動します。

しかし、この事実を知っておくことは非常に大切です。お菓子を食べるのはほんの数分ですが、それを消費するには相応の時間がかかることを理解すれば、「もう一袋」に手を伸ばす前の抑止力になります。運動で消費することの難しさを知ることで、食べる量をコントロールする意識が自然と芽生えるでしょう。

食べ過ぎると体に悪い？考えられる影響

ホームパイは美味しいお菓子ですが、どのような食品でも「食べ過ぎ」は体に良い影響を与えません。特にホームパイのように脂質と糖質に偏った食品を過剰に摂取すると、いくつかの健康上の懸念が生じる可能性があります。

血糖値の乱高下

まず考えられるのが、血糖値の乱高下、いわゆる「血糖値スパイク」です。糖質を大量に摂取すると血糖値が急上昇し、すい臓からインスリンが大量に分泌されます。その後、インスリンの働きで血糖値は急降下します。この血糖値の激しい変動は、血管にダメージを与えたり、強い眠気や倦怠感、イライラを引き起こしたりすることがあります。また、急降下した血糖値は「偽の空腹感」を生み、さらに甘いものが欲しくなるという悪循環に陥りかねません。

中性脂肪の増加と生活習慣病リスク

エネルギーとして消費しきれなかった糖質や脂質は、肝臓で中性脂肪に変換され、体脂肪として蓄積されます。これが肥満の直接的な原因です。血中の中性脂肪値が高い状態が続くと、脂質異常症や動脈硬化、さらには心筋梗塞や脳梗塞といった深刻な生活習慣病のリスクを高めることにつながります。

栄養バランスの偏り

お菓子でお腹を満たしてしまうと、本来の食事量が減り、体に必要なビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維などが不足しがちになります。これらの栄養素が不足すると、肌荒れや便秘、口内炎といった身近な不調から、免疫力の低下や貧血など、さまざまな体のトラブルを引き起こす可能性があります。

たまの楽しみに適量を食べるのであれば問題ありませんが、日常的に食べ過ぎてしまうと、体重増加だけでなく、長期的な健康にも影響を及ぼす可能性があることを覚えておくべきです。

ホームパイで太るのを避ける賢い食べ方

結論としてダイエット向き？

ここまでの情報を総合すると、ホームパイは「ダイエットに積極的に推奨される食品ではないが、工夫次第で楽しむことは可能な食品」と言えます。

ダイエットの基本は「摂取カロリー＜消費カロリー」であり、ホームパイは1枚あたりのカロリーが決して低くないため、何も考えずに食べてしまうとカロリーオーバーを招きやすく、ダイエットの妨げになる可能性が高いです。特に、糖質と脂質が主な栄養素であるため、糖質制限や脂質制限といった特定のダイエット法を実践している方にとっては、注意が必要な食品に分類されます。

しかし、一方でダイエットは厳しい食事制限によるストレスが継続を妨げる大きな要因にもなります。完全に好きなお菓子を断ち切ることが、かえって反動による過食を招くケースも少なくありません。

そのため、「絶対に食べてはいけない」と考えるのではなく、「上手に付き合う」という視点が大切です。ホームパイを食べること自体が目的ではなく、ダイエット中の息抜きや心の栄養として、計画的に取り入れるのであれば、必ずしも悪とは言えません。

後述する「食べる量」「食べる時間」「食べ方」の3つのポイントを守ることで、ダイエットへの影響を最小限に抑えつつ、お菓子を楽しむことが可能です。要するに、ホームパイがダイエットの味方になるか敵になるかは、あなたの食べ方次第、ということになります。

夜寝る前に食べると太る？何時までが安全？

お菓子を食べる時間帯は、体重の増減に大きく影響します。特に「夜寝る前に食べると太る」というのは、科学的な根拠のある事実です。では、具体的に何時までなら安全なのでしょうか。

太りやすい時間帯とその理由

私たちの体には「BMAL1（ビーマルワン）」という、脂肪の蓄積を促進する働きを持つたんぱく質が存在します。このBMAL1は時間帯によって体内の量が変動し、一般的に夜21時頃から増え始め、深夜2時にピークを迎えます。つまり、夜遅い時間に食事を摂ると、食べたものが脂肪として蓄積されやすくなるのです。

加えて、夜は日中に比べて活動量が減り、エネルギー消費も少なくなります。消費しきれなかったエネルギーは、そのまま体脂肪として蓄えられてしまいます。消化活動にも時間がかかるため、就寝前に食べると胃腸に負担がかかり、睡眠の質を低下させる原因にもなりかねません。

最も安全な「おやつの時間」は15時

では、いつ食べるのが最も良いのでしょうか。答えは「15時頃」です。BMAL1の量が一日で最も少なくなるのが14時～15時の間とされています。この時間帯は、食べたものが脂肪になりにくく、これから夕方にかけて活動する時間があるため、エネルギーとして消費されやすいのです。「3時のおやつ」という習慣は、実は非常に理にかなっていると言えます。

ダイエット中にホームパイを食べるのであれば、この15時までを目安にすることを強くおすすめします。遅くとも、活動量の多い夕食前までには済ませておきたいところです。どうしても夜に食べたくなった場合は、量を1枚だけにする、翌日の食事で調整するなど、特別なルールを設けることが大切です。

無意識に止まらなくなる時の対処法

ホームパイの魅力は、その軽やかな食感と程よい甘さです。しかし、それがゆえに「一袋だけ」のつもりが、気づけば大袋を空けてしまったという経験を持つ方も少なくないでしょう。このような「無意識の食べ過ぎ」を防ぐためには、具体的な対処法を知っておくことが有効です。

食べる量をあらかじめ決めて小皿に取り分ける

最も効果的な方法の一つが、大袋のまま食べる習慣をやめることです。食べる前に「今日は2包（4枚）まで」と自分でルールを決め、その分だけを小皿や器に取り分けましょう。残りはすぐに片付けて、視界に入らない場所にしまいます。目の前にあるのが「食べても良い分だけ」になることで、無意識に食べ続けることを物理的に防ぎ、満足感も得やすくなります。

温かい飲み物と一緒にゆっくり味わう

ホームパイを食べる際は、無糖の紅茶やハーブティー、コーヒーといった温かい飲み物と一緒に楽しむのがおすすめです。水分と一緒にとることで少量でも満腹感が得やすくなるうえ、温かい飲み物は一口ずつゆっくり飲むため、自然と食べるペースも落ちます。時間をかけてじっくり味わうことで、脳が満足感を感じやすくなり、食べ過ぎの防止につながります。

「ながら食べ」をやめる

テレビやスマートフォンを見ながら、仕事をしながらといった「ながら食べ」は、食事への意識が散漫になり、食べた量や満足感を脳が正しく認識しにくくなります。その結果、満腹感を得られず、ダラダラと食べ続けてしまう原因になります。おやつを食べる時間は、きちんと休憩時間として確保し、お菓子そのものの味や香り、食感に集中して楽しむように心がけましょう。

ダイエット中のおすすめおやつ3選

ダイエット中でも、どうしてもおやつが食べたくなることはあります。ホームパイのようなお菓子を上手に取り入れつつも、日によってはよりダイエット向きのおやつを選ぶことで、ストレスなく健康的に過ごすことができます。ここでは、満足感があり、栄養価も高いおすすめのおやつを3つご紹介します。

1. 素焼きナッツ（アーモンド、くるみなど）

ナッツ類は脂質が多くカロリーは低くありませんが、その脂質は血中コレステロールの改善に役立つ「不飽和脂肪酸」が中心です。また、食物繊維が豊富で、血糖値の上昇が緩やかな低GI食品でもあります。硬い食感でよく噛む必要があるため、少量でも満腹感が得やすいのが大きなメリットです。たんぱく質やビタミン、ミネラルも補給できます。ただし、カロリーは高めなので、1日に手のひらに軽く一杯（20粒程度）を目安にしましょう。食塩や油が添加されていない「素焼き」タイプを選ぶのがポイントです。

2. ギリシャヨーグルト

一般的なヨーグルトよりも水分（乳清）をしっかり切って作られるギリシャヨーグルトは、クリーミーで濃厚な食感が特徴です。通常のヨーグルトに比べてたんぱく質が約2倍含まれているため、腹持ちが良く、筋肉の材料となるたんぱく質を手軽に補給できます。製品にもよりますが、脂質がゼロのものや低糖質のものも多く販売されています。無糖タイプを選び、もし甘みが欲しければ、少量のフルーツやはちみつを加えるのがおすすめです。

3. ハイカカオチョコレート

チョコレートが好きな方には、カカオ含有量が70%以上のハイカカオチョコレートがおすすめです。カカオに豊富に含まれる「カカオポリフェノール」には、血圧低下や動脈硬化予防、美容効果などが期待できます。一般的なミルクチョコレートに比べて砂糖の量が少なく、血糖値の上昇も緩やかです。少量でもカカオの豊かな風味と苦みで満足感を得やすいというメリットもあります。1日に2～3枚（約15g）程度を目安に、ゆっくり味わって食べるのが良いでしょう。

ホームパイで太るのを防ぐ食べ方まとめ

この記事で解説してきた、ホームパイと上手に付き合い、太るのを防ぐためのポイントを以下にまとめます。日々の食生活でこれらの点を意識することで、ダイエット中でもおやつの時間を楽しむことが可能になります。