テキーラは太る？糖質とカロリーは？ダイエット中に賢く飲む方法を紹介！

「テキーラはショットで飲むと楽しそうだけど、太るのが心配…」「ダイエット中でも飲んでいいのかな？」と感じていませんか。

パーティーシーンなどで見かけるテキーラですが、アルコール度数が高く、カロリーが気になりますよね。

この記事では、テキーラは本当に太るのかという疑問に答えるため、ショット一杯の太る原因から、気になるカロリー・糖質の詳細、そしてビールや焼酎といった他のお酒とのカロリー比較まで、あらゆる角度から徹底解説します。

さらに、飲んでしまったテキーラのカロリーを消費するための運動量や、そもそもダイエット中にありなのかという疑問にもお答えします。

また、飲み過ぎると体に悪いのか、夜寝る前に飲むと太るのか、具体的に何時までなら良いのかといった、健康面での注意点も深掘りします。

太る飲み方・太りにくい飲み方の具体的な違いを知り、万が一お酒が止まらなくなる場合の対処法も身につけましょう。

最後に、ダイエット中のおすすめお酒3選もご紹介します。

この記事を読めば、テキーラで失敗したり後悔したりすることなく、痩せる飲み方を理解して賢く楽しめるようになります。

テキーラは太ると言われる噂の真相

テキーラショットの太る原因とは？

テキーラを飲むと太るというイメージがありますが、実はテキーラそのものが直接的な太る原因になるわけではないと考えられています。太りやすくなる主な理由は、アルコールの性質と、一緒に楽しむおつまみや飲み方にあります。

アルコールは体内で他の栄養素よりも優先して分解・代謝される性質を持っています。アルコールが分解されている間、食事で摂取した糖質や脂質の代謝は後回しにされてしまいます。そのため、エネルギーとして使われなかった分が体脂肪として蓄積されやすくなるのです。つまり、テキーラを飲みながら高カロリー・高脂質なおつまみを食べると、そのおつまみのカロリーが脂肪になりやすい状態になります。

また、アルコールには食欲を増進させる効果があることも指摘されています。お酒を飲むと、つい気が大きくなり、普段は控えている揚げ物やこってりした料理に手が伸びてしまうことも少なくありません。フライドポテトやピザ、唐揚げといった、糖質と脂質を多く含むおつまみは、まさに太る原因の代表格と言えるでしょう。

したがって、テキーラショットが太る原因というのは、テキーラ自体の成分というよりも、アルコール代謝の仕組みと、それに伴う食生活の乱れが大きく関わっていると言えます。

テキーラの気になるカロリー・糖質

テキーラの栄養成分で最も注目すべき点は、糖質がほぼゼロである一方、カロリーは決して低くないということです。

テキーラの糖質

テキーラは、竜舌蘭（アガベ）を原料として発酵させた後、蒸留という工程を経て造られる「蒸留酒」です。この蒸留の過程で糖質は取り除かれるため、製品に含まれる糖質は0gとされています。糖質の摂取を制限している方にとっては、この点は大きなメリットと考えられます。

テキーラのカロリーとエンプティカロリー

糖質はゼロですが、カロリーはゼロではありません。文部科学省の「日本食品標準成分表」によると、テキーラのカロリーは100mlあたり約231kcalとされています。ショット1杯（約30ml）に換算すると、約69kcalです。これは、チロルチョコ1個（約58kcal）や、りんご1/4個分に相当します。

このアルコール由来のカロリーは「エンプティカロリー」と呼ばれます。エンプティ（空っぽ）という名前から、カロリーがない、あるいは太らないカロリーだと誤解されがちですが、そうではありません。正しくは「カロリーはあるが、ビタミンやミネラルなどの栄養素をほとんど含まないカロリー」という意味です。

前述の通り、エンプティカロリーは体内で優先的に熱として消費されやすく、脂肪として蓄積されにくい特性があります。しかし、その間、おつまみなどから摂取したカロリーの消費が滞ってしまうため、結果的に体脂肪の増加につながる可能性がある点には、十分な注意が必要です。

ビールや焼酎など他のお酒とのカロリー比較

テキーラのカロリーが他のお酒と比べて高いのか低いのかを知るために、一般的なお酒と数値を比較してみましょう。カロリーを比較する際は、「100mlあたり」の量と、実際に飲む「1杯あたり」の量の両方を見ることが大切です。

お酒の種類	100mlあたりのカロリー（目安）	1杯あたりの一般的な量とカロリー（目安）	糖質（100mlあたり）
テキーラ	約231kcal	ショット1杯 (30ml) / 約69kcal	0g
ウイスキー	約237kcal	シングル (30ml) / 約71kcal	0g
焼酎（甲類）	約203kcal	ロック1杯 (60ml) / 約122kcal	0g
ウォッカ	約240kcal	ショット1杯 (30ml) / 約72kcal	0g
ビール（淡色）	約40kcal	中ジョッキ (350ml) / 約140kcal	約3.1g
日本酒（純米酒）	約103kcal	1合 (180ml) / 約185kcal	約3.6g
ワイン（赤）	約73kcal	グラス1杯 (125ml) / 約91kcal	約1.5g
梅酒	約156kcal	ロック1杯 (100ml) / 約156kcal	約20.7g

※カロリーや糖質量は製品によって異なります。

この表からわかるように、テキーラはウイスキーやウォッカといった他の蒸留酒と同様に、100mlあたりのカロリーはビールやワインなどの醸造酒に比べて高くなっています。これはアルコール度数の高さに比例するためです。

しかし、注目すべきは1杯あたりのカロリーです。テキーラやウイスキーはアルコール度数が高いため、少量ずつ飲むのが一般的です。ショット1杯（30ml）であれば約69kcalですが、ビールは中ジョッキ1杯（350ml）で約140kcal、日本酒は1合（180ml）で約185kcalとなり、一度に飲む量によってはテキーラの方が総摂取カロリーを抑えられるケースもあります。

単純に「テキーラはカロリーが高い」と判断するのではなく、飲む量と糖質の有無を総合的に考えて、他のお酒と比較することが賢明です。

テキーラのカロリーを消費するための運動量

テキーラショット1杯（約30ml、約69kcal）を飲んだ場合、そのカロリーを消費するにはどのくらいの運動が必要になるのでしょうか。具体的な運動時間に換算してみると、飲んだ分のカロリーを消費することの大変さがよく分かります。

以下は、体重60kgの人が約69kcalを消費するために必要とされる運動時間の目安です。

運動の種類	消費カロリー69kcalに必要な時間（目安）
ウォーキング（やや速め）	約20～25分
ジョギング	約10～15分
自転車（平地）	約15分
階段の上り下り	約8～10分
ストレッチ	約30分
掃除機がけ	約25分

※消費カロリーは個人の体重、年齢、性別、筋肉量などによって変動します。

このように、ショットでくいっと一杯飲むだけで、20分以上のウォーキングに相当するカロリーを摂取することになります。もちろん、これはテキーラ単体のカロリーであり、もし甘いジュースで割ったり、高カロリーなおつまみを一緒に食べたりした場合は、さらに長時間の運動が必要になります。

お酒を飲む際は、自分がどれだけのカロリーを摂取しているのかを意識し、それを消費するためには相応の活動が必要であると理解しておくことが、体型維持の第一歩となります。

テキーラはダイエット中にあり？なし？

「ダイエット中はお酒を完全に我慢しないといけない」と思っている方も多いかもしれませんが、結論から言うと、テキーラは飲み方や量を守ればダイエット中でも楽しむことが可能な選択肢の一つです。

その最大の理由は、これまで述べてきたように「糖質がゼロ」である点です。特に、ご飯やパンなどの主食を制限する糖質制限ダイエットに取り組んでいる方にとっては、糖質を含まない蒸留酒であるテキーラは、ビールや日本酒、甘いカクテルなどに比べて安心して選びやすいお酒と言えます。

また、一部の研究ではテキーラの原料であるアガベに含まれる「アガヴィナ」という糖の一種に、食欲を抑制したり、血糖値の上昇を緩やかにしたりする効果が期待できるという報告もあります。これは、食後の満腹感を持続させる「GLP-1」というホルモンの分泌を促す働きによるものとされています。

ただし、これはテキーラを飲めば痩せるという意味ではありません。これらの効果はまだ研究段階であり、ダイエット効果を期待して積極的に飲むべきものではないのです。むしろ、アルコール度数が高いため、飲み過ぎればカロリーオーバーになりますし、食欲が増してかえって食べ過ぎてしまうリスクも伴います。

要するに、テキーラはダイエットの敵と決めつける必要はありませんが、味方になるわけでもありません。「糖質ゼロ」というメリットを活かしつつ、カロリーとおつまみをしっかり管理し、適量を守って楽しむ、という姿勢が何よりも大切です。

テキーラで太るのを防ぐ飲み方のコツ

知っておきたい太る飲み方・太りにくい飲み方

テキーラを楽しむ上で、太るかどうかの分かれ道は「飲み方」と「おつまみ」にあります。同じテキーラを飲むのでも、選び方一つで摂取カロリーや糖質量は大きく変わります。

太る飲み方：甘い割り材に注意

最も注意したいのが、甘いジュースやリキュールで割るカクテルです。

これらのカクテルは口当たりが良く飲みやすいため、つい杯数が進みがちですが、知らず知らずのうちに大量の糖質とカロリーを摂取してしまう原因になります。

太りにくい飲み方：シンプルが一番

太りにくい飲み方の基本は、テキーラ以外のカロリーや糖質を極力加えないことです。

おつまみの選び方

前述の通り、アルコール摂取時は脂質の代謝が後回しになります。そのため、おつまみ選びが非常に重要です。

このように、飲み方とおつまみを賢く選ぶことが、テキーラを楽しみながら体型を維持する鍵となります。

夜寝る前に飲むと太る？何時までが安全？

お酒を飲む時間帯も、太りやすさに影響を与える要素の一つです。特に「夜寝る前に飲むと太る」というのは、多くの人が感じていることですが、これには科学的な根拠があります。

私たちの体には「BMAL1（ビーマルワン）」という、脂肪の蓄積を促進する働きを持つたんぱく質が存在します。このBMAL1は時間帯によって体內での量が変動し、一般的に午後10時から深夜2時にかけて最も増加することが分かっています。つまり、この時間帯に食事やお酒を摂取すると、エネルギーが脂肪として蓄えられやすくなるのです。

したがって、夜遅くにテキーラを飲むことは、太りやすくなるリスクを高める行為と言えます。また、寝る直前の飲酒は、アルコールを分解するために肝臓が働き続けることになり、睡眠の質を低下させる原因にもなります。深い眠りが妨げられると、成長ホルモンの分泌が減少し、代謝の低下につながる可能性も指摘されています。

では、何時までなら安全なのでしょうか。一概に「この時間まで」と断言することは難しいですが、一つの目安として「就寝の3～4時間前」までには飲み終えるのが望ましいと考えられます。例えば、深夜0時に寝るなら、夜8時か9時頃までにはお酒を切り上げるのが理想的です。

日中の午後2時～3時頃がBMAL1の量が最も少なく、太りにくい時間帯とされていますが、平日にこの時間から飲むのは現実的ではありません。そのため、夜にお酒を楽しむ際は、できるだけ早い時間にスタートし、寝る時間から逆算して飲み終えるタイミングを意識することが大切です。

飲み過ぎると体に悪い？適量を知ろう

テキーラに限らず、アルコールの飲み過ぎが体に悪い影響を及ぼすことは広く知られています。アルコール度数が40度前後と高いテキーラは、特にそのリスクを意識し、適量を守って楽しむことが不可欠です。

飲み過ぎによる短期的なリスクとしては、急性アルコール中毒が挙げられます。血中アルコール濃度が急激に上昇することで、泥酔、意識障害、嘔吐、呼吸困難などを引き起こし、最悪の場合は命に関わる危険な状態です。

長期的なリスクとしては、肝臓への負担が最も大きな問題です。アルコールは主に肝臓で分解されますが、過剰な摂取が続くと肝臓に脂肪が溜まる「脂肪肝」になり、さらに進行すると「アルコール性肝炎」や「肝硬変」といった深刻な病気につながる可能性があります。その他にも、高血圧、脳卒中、がんなどの生活習慣病のリスクを高めることも分かっています。

では、健康を害さない「適量」とはどのくらいなのでしょうか。厚生労働省が推進する「健康日本21」では、「節度ある適度な飲酒」として、1日あたりの純アルコール摂取量を約20g程度と推奨しています。

これをテキーラに換算してみましょう。

テキーラのアルコール度数を40%とすると、純アルコール20gに相当する量は以下の計算で求められます。

20g ÷ (アルコール度数 0.40 × 比重 0.8) ＝ 62.5ml

つまり、テキーラの1日の適量は約60ml、ショットグラス（30ml）でちょうど2杯分が目安となります。もちろん、これはあくまで一般的な目安であり、体質やその日のコンディションによってアルコールの分解能力は異なります。お酒に弱い方や女性、高齢者は、これよりも少ない量を心がけるべきです。自分が気持ちよく楽しめる範囲を知り、決して無理をしないことが健康を守る上で最も重要です。

つい飲み過ぎて止まらなくなる対処法

「今日は軽く一杯だけ」と決めていたのに、気づけば杯を重ねてしまい、お酒が止まらなくなってしまった、という経験はありませんか。このような事態を防ぐためには、事前の準備と飲んでいる最中の工夫が効果的です。

飲む前にできること

飲み過ぎの多くは、空腹や喉の渇きから始まります。

飲んでいる最中の工夫

飲んでいる最中も、少しの意識で飲み過ぎを防ぐことができます。

これらの対処法を実践することで、お酒との上手な付き合い方が身につき、翌日の後悔を防ぐことにつながります。

ダイエット中のおすすめお酒3選を紹介

ダイエット中にどうしてもお酒が飲みたくなった時、テキーラ以外にはどのような選択肢があるのでしょうか。基本的には、テキーラと同じ「蒸留酒」で、糖質が低く、シンプルな飲み方ができるものがおすすめです。ここでは、特におすすめのお酒を3つご紹介します。

ウイスキー（ハイボール）

ウイスキーも糖質ゼロの蒸留酒です。炭酸水で割るハイボールは、爽やかなのどごしで満足感がありながら、余計なカロリーや糖質を摂取せずに済みます。レモンを軽く絞れば、風味も豊かになります。甘い香りのバーボンや、スモーキーなスコッチなど、種類によって味わいが全く異なるため、飽きずに楽しめるのも魅力です。

焼酎（水割り・お茶割り）

日本を代表する蒸留酒である焼酎も、もちろん糖質はゼロです（甲類・乙類ともに）。水割りやお湯割りはもちろん、緑茶やウーロン茶、ジャスミン茶などで割る「お茶割り」は、カテキンなどの成分も摂取でき、風味も変わるのでおすすめです。ただし、市販の甘いチューハイは糖分が多く含まれているため避け、自分で割るようにしましょう。

ジン（ジンソーダ）

ジンは、ジュニパーベリーなどのボタニカル（植物由来の成分）で香りづけされた蒸留酒です。こちらも糖質はゼロ。トニックウォーターで割るジントニックは定番ですが、トニックウォーターには意外と糖分が含まれています。そのため、ダイエット中は炭酸水で割る「ジンソーダ」が最適です。ボタニカルの華やかな香りが楽しめるため、シンプルな割り方でも満足度の高い一杯になります。

これらのどのお酒を選ぶにしても、共通して言えるのは「適量を守る」ことと「おつまみを賢く選ぶ」ことです。ダイエット中でもお酒を楽しむために、これらの選択肢を上手に活用してみてください。

テキーラは太る？痩せる飲み方の総まとめ

この記事では、テキーラと体重増加の関係について、様々な角度から解説してきました。最後に、テキーラを楽しみながらも太らないための重要なポイントをまとめます。