メッツのコーラトクホは太る？体に悪い？カロリーとダイエット中の飲み方まで紹介

「特定保健用食品（トクホ）だから安心」と、つい手に取ってしまうメッツコーラ。

しかし、その選択が、実はダイエットの成功を遠ざけているとしたら…？

インターネットで囁かれる「メッツのコーラトクホは太る」という不穏な噂。

カロリーゼロなのに、なぜそんなことが言われるのでしょうか。

実は、その答えはカロリー表示の「0」という数字の裏に隠された、科学的根拠のある3つの意外な落とし穴にありました。この記事では、その噂の真相を徹底解明します。

ダイエット中に本当に飲んで良いのか、飲むならいつが効果的なのか、そして逆に太ってしまう最悪の飲み方とは何か。あなたの疑問すべてに、明確な答えを提示します。

もう「トクホだから」という曖昧な理由で飲み物を選ぶのはやめにしませんか？

この記事を最後まで読めば、メッツコーラを賢く利用し、ダイエットを加速させるための正しい知識が身につきます。

メッツのコーラトクホは太るという噂を解説

太ると言われる本当の太る原因とは

メッツコーラは栄養成分表示上、カロリーがゼロであるにもかかわらず、「飲むと太る」という声が聞かれることがあります。これには、製品のカロリー自体が問題なのではなく、身体に及ぼす間接的な影響や、飲む人の心理状態が関わっていると考えられます。主に考えられる3つの原因を詳しく見ていきましょう。

原因1：人工甘味料による味覚や食欲への影響

メッツコーラがカロリーゼロで甘さを実現しているのは、砂糖の代わりに「アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物」「アセスルファムK」「スクラロース」といった人工甘味料を使用しているためです。これらの甘味料は、砂糖の数百倍もの甘さを持つとされ、ごく少量で強い甘味を感じさせることができます。

しかし、この強い甘味に脳が慣れてしまうと、問題が生じる可能性があります。脳は「甘味」を感じると、通常はエネルギー源である糖が摂取されたと認識します。ですが、人工甘味料の場合は甘さだけでカロリーが伴わないため、脳が混乱し、満足感を得にくくなるという指摘があります。その結果、脳はさらなるエネルギー（カロリー）を求め、無意識のうちに他の食事で高カロリーなものや、より甘いものを欲してしまう「代償性過食」につながる危険性があるのです。

また、長期的な摂取が腸内に住む細菌のバランス（腸内細菌叢）に影響を与える可能性も研究されており、食欲や代謝に関わる腸の働きが変化することも懸念されています。

原因2：炭酸の刺激による血糖値への間接的な影響

一部の専門家からは、炭酸飲料の強い刺激が身体の反応を引き起こし、結果的に太りやすくなるという説も提唱されています。このメカニズムは以下の通りです。

このため、インスリンは「肥満ホルモン」とも呼ばれています。つまり、メッツコーラ自体に糖が含まれていなくても、炭酸の刺激がきっかけでインスリンが分泌され、脂肪が蓄積されやすい体内環境を作ってしまう可能性がある、というわけです。

原因3：「トクホだから」という心理的な油断

「特定保健用食品（トクホ）」のマークは、国がその効果と安全性を認めた証であり、消費者にとっては大きな安心材料となります。しかし、この安心感が「トクホ免罪符」となり、かえって太る原因になることも少なくありません。

「メッツコーラを飲んでいるから、食事は少し多めに食べても大丈夫だろう」「揚げ物を食べたけど、トクホのコーラで脂肪の吸収が抑えられるから問題ない」といった心理的な油断が生まれやすいのです。メッツコーラの脂肪吸収抑制効果は限定的であり、摂取カロリーを帳消しにする魔法の飲み物ではありません。この油断から、食事全体のカロリーコントロールが甘くなり、結果として総摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまえば、体重は増加します。

このように、メッツコーラ自体が直接脂肪になるわけではなくとも、これらの間接的な要因が複合的に絡み合うことで、「メッツコーラを飲んでいるのに太る」という状況が生まれる可能性があるのです。

気になるカロリー・糖質はどのくらい？

メッツコーラが太るとされる間接的な要因について解説しましたが、製品そのものの栄養成分を正確に理解することは非常に重要です。キリンの公式サイトで公表されている情報を基に、その中身を詳しく見てみましょう。

以下は、キリン メッツ コーラ（480mlペットボトル1本あたり）の栄養成分表示です。

栄養成分	含有量（480mlあたり）	解説
エネルギー	0kcal	熱量がないため、直接的な体重増加の原因にはなりません。
たんぱく質	0g
脂質	0g
炭水化物	6.7g	糖質と食物繊維を合わせた数値です。
└ 糖質	1.3g	血糖値に影響を与える可能性がありますが、極めて少量です。
└ 糖類	0g	砂糖や果糖など、吸収の速い単糖類・二糖類は含まれていません。
└ 食物繊維	5.4g	主に関与成分である「難消化性デキストリン」です。
食塩相当量	0g
関与成分	難消化性デキストリン 5g	脂肪の吸収を抑える効果を持つ特定保健用食品の主成分です。
カフェイン	48mg	覚醒作用などがあり、摂取タイミングには注意が必要です。

この表から分かる最も重要なポイントは、エネルギーが「0kcal」、そして糖類が「0g」であることです。ダイエットにおいて体重増加の直接的な原因となるのは、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることです。その点において、メッツコーラは全く問題ありません。

わずかに含まれる「糖質1.3g」は、主に食物繊維である難消化性デキストリンに由来するものと考えられ、血糖値を急激に上昇させる「糖類」は含まれていません。このため、血糖値の乱高下によって引き起こされる空腹感や脂肪蓄積のリスクは非常に低いと言えます。

したがって、栄養成分表示という客観的なデータに基づけば、メッツコーラが直接的に体脂肪を増やす原因となることは考えにくいです。ダイエット中に甘い炭酸飲料がどうしても飲みたくなった際の代替品として、カロリーや糖質を気にする方にとっては、非常に優れた選択肢の一つであると評価できます。

他の飲み物とのカロリー比較で検証

メッツコーラのカロリーがゼロであるという利点は、他の一般的な市販飲料と比較することで、より一層際立ちます。普段、何気なく手に取っている飲み物をメッツコーラに置き換えるだけで、どれほどのカロリー摂取を抑えられるのか、具体的な数値で比較してみましょう。

飲料の種類	容量の目安	カロリー（目安）	糖質（目安）	特徴
キリン メッツ コーラ	480ml	0 kcal	1.3 g	トクホ。脂肪の吸収を抑える効果が期待できる。
一般的なコーラ	500ml	約 225 kcal	約 56 g	角砂糖約14個分に相当する糖質量。
100%オレンジジュース	500ml	約 210 kcal	約 48 g	ビタミンは摂れるが、果糖が多く含まれる。
スポーツドリンク	500ml	約 125 kcal	約 30 g	水分補給には良いが、糖分も意外に多い。
カフェラテ（加糖）	500ml	約 200 kcal	約 35 g	牛乳と砂糖によるカロリー・糖質が高い。
野菜ジュース	500ml	約 170 kcal	約 38 g	飲みやすくするため糖分が添加されていることが多い。
無糖の緑茶・麦茶	500ml	0 kcal	0 g	カロリー・糖質ゼロの理想的な水分補給飲料。
水	500ml	0 kcal	0 g	最も基本的で健康的な水分補給源。

※各飲料のカロリー・糖質は製品やブランドによって異なるため、あくまで一般的な目安値です。

この比較表を見れば一目瞭然ですが、多くの清涼飲料水には、私たちが想像する以上に多くのカロリーと糖質が含まれています。

例えば、オフィスで毎日1本の加糖カフェラテを飲む習慣のある人が、それをメッツコーラに変えたとします。1日あたり約200kcalの削減になり、これを1ヶ月（20営業日）続けると、合計で4000kcalものカロリーをカットできる計算です。体脂肪は1kgあたり約7200kcalとされているため、これだけで体脂肪0.5kg以上に相当するエネルギー摂取を抑えられることになります。

もちろん、日常的な水分補給の基本が水やお茶であることに変わりはありません。しかし、「どうしても甘いものが飲みたい」「炭酸でリフレッシュしたい」という欲求を無理に我慢してストレスを溜めるよりも、メッツコーラのようなカロリーゼロの飲料を賢く活用する方が、ダイエットを長期的に成功させる上では有効な戦略と言えるでしょう。

トクホとして認められた本当の効果

メッツコーラが他のゼロカロリーコーラと一線を画す最大の特徴は、消費者庁から「特定保健用食品（トクホ）」としての許可を得ている点です。トクホとは、身体の生理機能などに影響を与える保健機能成分を含み、「特定の保健の目的が期待できる」旨を表示することが国によって許可された食品のことを指します。

メッツコーラのパッケージに表示されている許可表示は以下の通りです。

「本品は、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させる難消化性デキストリン（食物繊維）の働きにより、食後の中性脂肪の上昇を抑制するので、脂肪の多い食事を摂りがちな方、食後の中性脂肪が気になる方の食生活の改善に役立ちます。」

この効果を担っているのが、関与成分である「難消化性デキストリン」です。

難消化性デキストリンの具体的な働き

難消化性デキストリンは、その名の通り「消化しにくいデキストリン（でんぷんの一種）」で、水溶性食物繊維に分類されます。食事と一緒に摂取することで、主に小腸内で以下のような働きをすると考えられています。

キリンの公式サイトなどでは、難消化性デキストリンを配合した飲料を食事と共に摂取した場合、摂取しなかった場合に比べて食後の血中中性脂肪の上昇が有意に抑制されたという試験データが示されています。

効果を理解する上での重要事項

ただし、この効果を正しく理解するためには、以下の2点を押さえておく必要があります。

したがって、メッツコーラはダイエットの強力なサポート役にはなりますが、それ単体で痩せることを期待するべきではありません。バランスの取れた食事や適度な運動といった、ダイエットの基本があってこそ、その効果が最大限に活かされるのです。

結局ダイエット中にあり？なし？

これまでの情報を多角的に検討した上で、「ダイエット中にメッツコーラを飲むのはありか、なしか」という最終的な問いに答えを出すとすれば、その答えは「賢く活用することを前提とした、条件付きであり」となります。ダイエットの成功は、単純な足し算や引き算ではなく、継続するための工夫やメンタルコントロールも重要になるからです。

「あり」と判断できるポジティブな側面（メリット）

ダイエット中にメッツコーラを取り入れることには、明確なメリットが存在します。

「なし」と考えるべきネガティブな側面（デメリットと注意点）

一方で、無条件に推奨できるわけではなく、いくつかの注意点を理解しておく必要があります。

結論：賢い付き合い方が鍵

最終的に、メッツコーラはダイエットの「主役」ではなく、あくまで「優秀なサポーター」として位置づけるのが正解です。日常の水分補給は水や無糖茶を基本とし、メッツコーラは以下のような場面で計画的に取り入れるのが賢明な付き合い方と言えるでしょう。

バランスの取れた食事と適度な運動というダイエットの王道を歩みながら、メッツコーラを戦略的なサポートアイテムとして活用する。これが、ダイエット中にメッツコーラを「あり」にするための最も重要な考え方です。

メッツのコーラトクホで太る飲み方を避けるコツ

太る飲み方・太りにくい飲み方を解説

メッツコーラがダイエットの味方になるか、それとも足を引っ張る存在になるかは、その「飲み方」に大きく依存します。製品の特性を正しく理解し、効果を最大限に引き出す飲み方と、逆に太るリスクを高めてしまう飲み方の違いを明確に把握しておくことが重要です。

観点	◎ 太りにくい飲み方（推奨）	× 太る飲み方（非推奨）
タイミング	脂質の多い食事中、または食事の直前	食事と無関係な時間に、だらだらと飲む
目的	脂肪対策のサポート、間食の代替	水やお茶代わりの日常的な水分補給
考え方	ダイエットの補助的なアイテムと認識	「これを飲めば痩せる」という過度な期待
食事との関係	食事全体のバランスを考えた上で飲む	「これを飲むから」と食事量を増やしたり、内容を甘くする
量	1日1本程度を目安にする	1日に何本も無計画に飲む

詳しく解説：太りにくい飲み方（推奨される飲み方）

詳しく解説：太る飲み方（避けるべき飲み方）

メッツコーラとの付き合い方は、これらのポイントを意識するだけで大きく変わります。賢い飲み方を実践し、ダイエットの強力なサポーターとして活用しましょう。

夜寝る前に飲むと太る？何時までOK？

「夜寝る前にメッツコーラを飲むと太りやすい」という懸念は、多くのダイエッターが抱く疑問です。結論から言うと、この習慣はダイエットや健康の観点から「避けるべき」です。その理由は、カロリーの有無だけでなく、身体の生理的なリズムと、含まれる成分が深く関係しています。

理由1：夜間は脂肪を蓄積しやすい時間帯

私たちの身体には、「BMAL1（ビーマルワン）」と呼ばれる、体内時計を調整するタンパク質が存在します。このBMAL1には、脂肪細胞に脂肪を溜め込む働きを活性化させる性質があり、その分泌量は時間帯によって大きく変動します。

一般的に、BMAL1の分泌量が最も少なくなるのは午後2時～3時頃で、この時間帯は「食べても太りにくい時間」とされます。逆に、分泌量がピークに達するのは午後10時～深夜2時頃です。この時間帯は、摂取したものがエネルギーとして消費されにくく、脂肪として非常に蓄積されやすい「魔の時間帯」と言えます。

メッツコーラ自体はカロリーゼロですが、前述の通り、炭酸の刺激などがインスリン分泌を促す可能性も指摘されています。脂肪蓄積モードがONになっている夜間に、たとえ間接的であってもインスリン分泌を刺激する可能性のあるものを摂取することは、賢明とは言えません。

理由2：カフェインによる睡眠の質の低下

メッツコーラには、1本（480ml）あたり48mgのカフェインが含まれています。これは、同量のドリップコーヒーの半分程度の量ですが、睡眠に影響を与えるには十分な量です。

カフェインには、脳を覚醒させる作用や利尿作用があります。就寝前に摂取すると、

といった、睡眠の質の低下を招く原因となります。

良質な睡眠は、ダイエットの成功に不可欠です。睡眠中には、食欲を抑制するホルモン「レプチン」が分泌され、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌が抑えられます。しかし、睡眠不足になるとこのバランスが崩れ、レプチンの分泌が減少し、グレリンの分泌が増加するため、日中の食欲がコントロールしにくくなり、高カロリーなものを求める傾向が強まることが研究でわかっています。

では、何時までなら飲んでも良いのか？

これらの理由から、メッツコーラを飲む時間には配慮が必要です。明確なデッドラインはありませんが、少なくともカフェインの覚醒効果が薄れる時間を考慮すべきです。カフェインの血中濃度が半分になるまでの時間（半減期）は、健康な成人で約2～8時間と個人差がありますが、一般的には4時間程度とされています。

したがって、就寝予定時刻の最低でも4時間前、できれば夕食の時間帯までには飲み終えるのが望ましいでしょう。例えば、23時に就寝する方であれば、19時以降は飲まないようにするのが賢明な判断です。夜遅くに喉が渇いた場合は、水や白湯、ノンカフェインのハーブティーなどを選ぶようにしましょう。

飲み過ぎると体に悪い？副作用はある？

メッツコーラは、国の厳格な審査をクリアした特定保健用食品（トクホ）であり、適切に摂取する分には安全性が確認されています。しかし、「安全＝いくら飲んでも良い」というわけではありません。いかなる食品も、過剰に摂取すれば身体に何らかの不調をきたす可能性があります。メッツコーラを飲み過ぎた場合に考えられる主な影響や副作用について、成分ごとに解説します。

影響1：難消化性デキストリン（食物繊維）による消化器系の不調

メッツコーラの効果を担う関与成分「難消化性デキストリン」は、水溶性食物繊維の一種です。適量であれば便通を改善するなど、お腹の調子を整える良い働きをします。

しかし、食物繊維を一度に大量に摂取したり、もともと胃腸が敏感な方が摂取したりすると、消化器系に負担がかかることがあります。具体的には、腸内の水分量が増えすぎてお腹が緩くなったり、腸内でガスが発生して腹部の膨満感（お腹の張り）や腹痛を引き起こしたりする可能性があります。これは、体質による個人差が大きいため、「1日に何本まで」と一概には言えませんが、製品の注意書きにも記載されている通り、飲み過ぎには注意が必要です。もしお腹の調子が悪くなった場合は、飲む量を減らすか、一時的に中断するのが良いでしょう。

影響2：人工甘味料の長期的な影響

メッツコーラに使用されている人工甘味料（アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース）は、いずれも国が安全性を認め、一日摂取許容量（ADI）が設定されています。このADIは、生涯にわたって毎日摂取し続けても健康への悪影響がないとされる量であり、通常の食生活でメッツコーラを飲む程度では、この量を超える心配はまずありません。

ただし、人工甘味料の長期的な摂取が腸内環境や代謝に与える影響については、まだ研究途上の部分も多く、さまざまな議論があります。過度に心配する必要はありませんが、特定の成分に頼りすぎるのではなく、多様な食品から栄養を摂るという食生活の基本を忘れないことが大切です。

影響3：炭酸飲料としての一般的な注意点

注意点	内容と対策
酸蝕歯（さんしょくし）のリスク	コーラなどの炭酸飲料は酸性度が高いため、 歯の表面のエナメル質を溶かしてしまう可能性があります。 これを防ぐためには、だらだら飲みをせず短時間で飲み終える、飲んだ後は水で口をゆすぐ、 ストローを使って歯に直接触れるのを避けるなどの工夫が有効です。
胃腸への刺激	炭酸ガスは胃腸を刺激します。 胃が弱い方や、胃酸過多の症状がある方は、 飲み過ぎると胃の不快感や痛みを感じることがあります。

これらの理由から、メッツコーラは1日の摂取目安量（特に定められてはいませんが、一般的には1本程度）を守り、自身の体調をよく観察しながら楽しむことが賢明です。万が一、飲用後に何らかの体調不良を感じた場合は、摂取を中止し、必要であれば医療機関に相談してください。

メッツのコーラトクホは太るのか総まとめ

この記事を通じて、「メッツのコーラトクホは太るのか」という疑問について多角的に掘り下げてきました。最後に、その結論として最も重要なポイントを以下に箇条書きでまとめます。