「ゆるゆるダイエット」という言葉に、どこか心惹かれるものを感じていませんか。
これまでのダイエットで厳しい制限に苦しんだり、目標を達成できずに失敗や後悔を繰り返したりした経験がある方にとって、頑張らないという響きは魅力的かもしれません。
このゆるゆるダイエットは、単に楽をするためのものではなく、実は成功への近道となる考え方に基づいています。
頑張らないメリットを最大限に活かし、無理なく続けられる食事や運動、そして質の良い睡眠を取り入れることで、心と体に負担をかけずに理想の自分を目指すことが可能です。
この記事では、ゆるゆるダイエットを成功に導くための具体的な方法、リバウンドしにくい体質づくりの秘訣、そして理想的な痩せるスピードについて、分かりやすく解説していきます。
- ゆるゆるダイエットがなぜ成功しやすく、リバウンドしにくいのかという理由
- ストレスなく続けられる食事の工夫や、具体的なメニュー選びのコツ
- 日常生活に無理なく取り入れられる運動や、効果的な「ながら運動」の方法
- ダイエットの成功を左右する睡眠の重要性と、質の高い睡眠を得るためのヒント
・メンタルを整える本を紹介-300x158.png)
ゆるゆるダイエットが成功しやすい理由
- 頑張らないメリットと継続の重要性
- 理想的な痩せるスピードはどのくらい?
- 摂取と消費カロリーの基本バランス
- ストレスを溜めないメンタルケアのコツ
- リバウンドしにくい体質づくりの秘訣
頑張らないメリットと継続の重要性

ダイエットにおいて最も大切なことの一つは、「継続すること」です。そして、継続の最大の秘訣は「頑張りすぎないこと」にあります。
極端な食事制限や急に激しい運動を始めると、体だけでなく心にも大きな負担がかかります。このようなストレスは、ダイエットの挫折やその後のリバウンドを招く主な原因となりかねません。実際に、厳しいダイエットに挑戦しては途中で諦めてしまい、自己嫌悪に陥った経験を持つ方は少なくないでしょう。
「頑張らない」というと、自分に甘いだけのように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。これは、無理な目標設定や過度な我慢を避け、自分のペースで続けられる方法を見つけるという、非常に合理的なアプローチなのです。
例えば、「炭水化物を完全に抜く」のではなく「夕食のご飯を半分にする」、「毎日1時間走る」のではなく「通勤時に一駅分歩く」といった小さな工夫。これらは一つ一つの効果は小さく見えるかもしれませんが、習慣として生活に溶け込ませることで、長期的に見れば大きな変化を生み出します。
このように、ストレスを最小限に抑え、前向きな気持ちで取り組める「ゆるさ」こそが、モチベーションを維持し、最終的にダイエットを成功に導く鍵となるのです。

そやねん、無理したら続かへんもんな。自分のペースで、気楽にいくのが一番やで。
理想的な痩せるスピードはどのくらい?

ゆるゆるダイエットを始めるにあたり、焦りは禁物です。「1ヶ月で10kg痩せる」といった非現実的な目標は、過度な食事制限や運動につながり、かえって心身の健康を損なう危険性があります。
健康的に体重を落とす上で理想的とされるスピードは、1ヶ月あたり現在の体重の4〜5%以内とされています。例えば、体重60kgの方であれば、1ヶ月の減量目標は2.4kg〜3.0kg程度が目安となります。これ以上のペースで減量を進めると、体が必要なエネルギーを確保しようと筋肉を分解し始め、基礎代謝が低下してしまいます。その結果、かえって痩せにくく、リバウンドしやすい体質になってしまう可能性があるのです。
また、世界保健機関(WHO)のガイドラインによると、1週間あたり0.5kgから1kgの減量が適切であるという情報もあります。これは1ヶ月に換算すると2kgから4kgに相当し、前述の「体重の5%以内」という目安とも一致します。
ダイエットの過程では、体重が思うように減らない「停滞期」が訪れることもあります。これは、体重減少に対して体が生命の危機と感じ、エネルギー消費を抑えようとする自然な防御反応です。停滞期はダイエットが順調に進んでいる証拠と捉え、焦らずにこれまでの生活習慣を続けることが大切です。
短期的な結果に一喜一憂せず、長期的な視点で自分の体と向き合うことが、ゆるゆるダイエットを成功させる上で非常に重要になります。

なるほどなあ、焦りは禁物っちゅうわけか。ゆっくり着実にいくのが、結局は近道なんやな。
摂取と消費カロリーの基本バランス

ダイエットの最も基本的な原則は、体内に取り入れる「摂取カロリー」よりも、生命維持や活動によって使われる「消費カロリー」を多くすることです。このバランスを理解することが、体重管理の第一歩となります。
一般的に、体脂肪を1kg減らすためには、約7,200kcalの消費が必要とされています。つまり、1ヶ月で1kg痩せることを目標にする場合、1日あたり約240kcal(7,200kcal ÷ 30日)を、摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やすことでマイナスにする必要があります。
消費カロリーの内訳
消費カロリーは、大きく分けて以下の3つで構成されます。
- 基礎代謝(約60%): 何もせずじっとしていても、生命を維持するために消費されるエネルギー。筋肉量が多いほど高くなります。
- 身体活動(約30%): 運動や家事、通勤など、体を動かすことで消費されるエネルギー。
- 食事誘発性熱産生(約10%): 食事を消化・吸収する過程で消費されるエネルギー。
自分の消費カロリーを知る
自分の1日の消費カロリーの目安は、「基礎代謝量 × 身体活動レベル」で計算できます。
1. 基礎代謝量の計算
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、参照体重における基礎代謝量は以下のようになっています。
年齢 | 男性(参照体重) | 基礎代謝量 | 女性(参照体重) | 基礎代謝量 |
---|---|---|---|---|
18~29歳 | 64.5kg | 1,530kcal | 50.3kg | 1,110kcal |
30~49歳 | 68.1kg | 1,530kcal | 53.0kg | 1,160kcal |
50~64歳 | 68.0kg | 1,480kcal | 53.8kg | 1,110kcal |
2. 身体活動レベル
日常生活の内容によって、以下の3つのレベルに分けられます。
- レベルⅠ(低い: 1.5): 生活の大部分を座って過ごし、静的な活動が中心。
- レベルⅡ(ふつう: 1.75): 座り仕事が中心だが、通勤や買い物、家事、軽いスポーツなどを行う。
- レベルⅢ(高い: 2.0): 立ち仕事や移動が多い仕事、または活発な運動習慣がある。
例えば、35歳女性(基礎代謝量1,160kcal)で、デスクワーク中心だが通勤で歩く(レベルⅡ)場合、1日の消費カロリーの目安は 1,160kcal × 1.75 = 2,030kcal
となります。
この数値から、1日に240kcalをマイナスした約1,790kcalを摂取カロリーの目標に設定すれば、1ヶ月で1kgの減量が期待できる計算です。
ただし、摂取カロリーが基礎代謝量を下回るような極端な制限は、健康を害するだけでなく、筋肉量を減らして痩せにくい体を作る原因となるため、絶対に避けるべきです。

カロリーの計算、ちょっとややこしいけど、基本さえ押さえとけば大丈夫そうや。自分の体を知るって大事やな!
ストレスを溜めないメンタルケアのコツ

ゆるゆるダイエットを継続し、成功させるためには、体のケアと同じくらい心のケアが大切になります。ダイエット中に感じるストレスは、モチベーションの低下や過食につながるため、上手に付き合っていく必要があります。
アンケート調査などによると、ダイエットに成功した多くの人が、自分なりのストレス解消法や考え方の工夫を取り入れていることが分かっています。
人と比べず、自分のペースを守る
SNSなどで他人の成功体験を見ると、つい自分の進捗と比べて焦りを感じてしまうことがあります。しかし、体質や生活環境は人それぞれ。ダイエットの進み具合に違いがあるのは当然です。大切なのは、過去の自分と比較し、小さな進歩を認めてあげることです。
完璧を目指さない
「計画通りに運動できなかった」「ついお菓子を食べてしまった」といった日があっても、自分を責める必要はありません。「そんな日もある」と受け入れ、翌日からまた続ければ良いのです。一日食べ過ぎたからといって、すぐに脂肪になるわけではありません。数日単位で食事量を調整するという、柔軟な考え方を持つことが継続の秘訣です。
小さなご褒美を用意する
「1週間続けられたら好きなケーキを食べる」「1kg痩せたら新しいウェアを買う」など、小さな目標を達成するたびに自分にご褒美を用意するのも、モチベーションを維持するのに効果的です。ダイエットを「我慢」ではなく「楽しみ」に変える工夫が、長期的な成功につながります。
できたことを記録し、自分を褒める
毎日の体重測定だけでなく、「今日は階段を使った」「野菜を多く食べられた」など、できたことを手帳やアプリに記録するのもおすすめです。自分の頑張りを可視化することで、自己肯定感が高まります。そして、どんなに小さなことでも「よくやった」と自分を褒めてあげましょう。このポジティブな感情の積み重ねが、ダイエットを続ける力になります。

自分を褒めてあげるん、ほんま大事やわ。たまにはご褒美も用意して、楽しくいかな損やで!
リバウンドしにくい体質づくりの秘訣
ダイエットの大きな目標は、単に体重を減らすことだけではなく、減量した体重を維持し、リバウンドしにくい体質を作ることです。その鍵を握るのが「基礎代謝」です。
前述の通り、基礎代謝は消費カロリーの約6割を占める重要な要素であり、その大部分は筋肉によって消費されます。しかし、無理な食事制限を行うと、体はエネルギー不足を補うために脂肪だけでなく筋肉も分解してしまいます。筋肉量が減ると基礎代謝も低下するため、食事量を元に戻した際に以前よりも太りやすく、リバウンドしやすい体になってしまうのです。
この負のスパイラルを避けるためには、ダイエット中も筋肉量をできるだけ維持、あるいは向上させることが不可欠です。
たんぱく質を十分に摂取する
筋肉の材料となるたんぱく質は、リバウンド防止に欠かせない栄養素です。肉、魚、卵、大豆製品などを毎食の食事にバランス良く取り入れましょう。特に、鶏むね肉やささみ、白身魚、豆腐などは、低脂質・高たんぱくでダイエット中の食材として非常に優秀です。食事だけで不足しがちな場合は、プロテインなどを補助的に活用するのも一つの方法です。
軽い筋トレを取り入れる
筋肉を維持するためには、適度な刺激が必要です。ジムに通うような本格的なトレーニングでなくても、自宅でできるスクワットやプランクなどの自重トレーニングで十分効果が期待できます。大きな筋肉(太もも、お尻、背中など)を鍛えることで、効率的に基礎代謝をアップさせることができます。
有酸素運動と組み合わせる
脂肪燃焼に効果的なウォーキングなどの有酸素運動と、基礎代謝を上げる筋トレを組み合わせることで、より効率的にリバウンドしにくい体を作ることが可能です。運動の順番としては、筋トレで成長ホルモンの分泌を促し、代謝が上がった状態で有酸素運動を行うと、脂肪燃焼効果が高まるとされています。
ダイエットは、体重計の数字を減らすことだけがゴールではありません。健康的な体を作り、それを維持していくという長期的な視点を持つことが、真の成功と言えるでしょう。

筋肉は裏切らへんって言うもんな!しっかり食べて動いて、リバウンドしにくい体、作ったろやないか!
ゆるゆるダイエットを実践する生活習慣
- 無理なく続けられる食事の工夫
- 血糖値の上昇を抑える食べる順番
- 間食や飲み物を選ぶときの注意点
- 日常に取り入れたい簡単な運動
- ながら運動で消費カロリーをアップ
- 痩せ体質に近づく睡眠のポイント
- 【総まとめ】ゆるゆるダイエットを成功させる秘訣
無理なく続けられる食事の工夫

ゆるゆるダイエットの食事管理は、「我慢」や「禁止」ではなく、「工夫」と「選択」が基本です。厳しいカロリー計算や特定の食品を完全に断つ必要はありません。日々の食事に少しの工夫を加えるだけで、摂取カロリーを自然に抑え、満足感を保ちながら健康的に痩せることが可能になります。
置き換えでカロリーダウン
いつもの食事の一部を、より低カロリーで栄養価の高い食材に置き換えるのは、手軽で効果的な方法です。
- 主食の置き換え: 白米を玄米やもち麦、オートミールに変えるだけで、食物繊維やビタミン、ミネラルを多く摂取でき、糖質の吸収も緩やかになります。
- 肉類の置き換え: 脂質の多い豚バラ肉や鶏もも肉(皮付き)を、高たんぱく・低脂質な鶏むね肉(皮なし)やささみ、豆腐、きのこ類に置き換えることで、満足感を損なわずにカロリーを大幅にカットできます。
- 調味料の置き換え: マヨネーズやドレッシングをノンオイルのものに変えたり、砂糖をカロリーゼロの甘味料にしたりするのも有効です。
調理法でカロリーダウン
同じ食材でも、調理法を変えるだけでカロリーは大きく変わります。「揚げる」「炒める」といった油を多く使う調理法から、「蒸す」「茹でる」「焼く」「煮る」といった調理法に切り替えることを意識しましょう。電子レンジをうまく活用すれば、油を使わずに手軽に加熱調理ができます。
よく噛んでゆっくり食べる
食事をよく噛んでゆっくり食べることは、満腹感を得やすくし、食べ過ぎを防ぐ効果があります。脳が満腹を感じるまでには、食事を始めてから15〜20分かかるとされています。早食いは、満腹感を得る前に必要以上に食べてしまう原因になります。また、よく噛むことで「食事誘発性熱産生」が高まり、食後のエネルギー消費量が増えるというメリットも報告されています。一口ごとに箸を置く習慣をつけるなど、意識的に時間をかけて食事を味わうことが大切です。
これらの工夫は、どれも日常生活に簡単に取り入れられるものばかりです。ストレスを感じない範囲で、自分に合った方法から試してみてください。

ほんま、ちょっとした工夫でええんやな。これなら料理が苦手でもできそうや。まずはよう噛むことからや!
血糖値の上昇を抑える食べる順番

食事の内容や量だけでなく、「食べる順番」を意識することも、ゆるゆるダイエットにおいて非常に効果的な戦略です。食べる順番を変えるだけで、食後の血糖値の急激な上昇を抑え、脂肪がつきにくい体質へと導くことができます。
なぜ血糖値のコントロールが重要なのか
食事で糖質を摂取すると、血液中の糖の濃度(血糖値)が上昇します。すると、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌され、血糖値を下げるために糖をエネルギーとして細胞に取り込みます。しかし、血糖値が急激に上昇すると、インスリンが過剰に分泌され、エネルギーとして使い切れなかった糖を脂肪として体に蓄えようとする働きが強まってしまうのです。
つまり、血糖値の乱高下は、脂肪の蓄積だけでなく、食後の眠気や空腹感の増大にもつながります。この血糖値の動きを穏やかにすることが、ダイエット成功の鍵となります。
理想的な食べる順番「ベジファースト」
血糖値の上昇を緩やかにするための理想的な食べる順番は、以下の通りです。
- 食物繊維(野菜、きのこ、海藻類)や汁物
- たんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品)
- 炭水化物(ご飯、パン、麺類)
食事の最初に、食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻類、または温かい汁物を摂ることで、後から入ってくる糖質の消化・吸収を遅らせ、血糖値の上昇を穏やかにする効果があります。この「ベジタブルファースト(ベジファースト)」と呼ばれる方法は、特別な準備も必要なく、誰でも今日から実践できる手軽なテクニックです。
外食の際も、定食であれば味噌汁やサラダから、コース料理であればスープや前菜のサラダから手をつけるように意識しましょう。この小さな習慣が、長期的に見て大きな差を生み出します。

へぇー、食べる順番だけでそんなに変わるんか!野菜から食べるだけやったら、今日からでもすぐできるやんか。
間食や飲み物を選ぶときの注意点

「ダイエット中は間食禁止」と考える必要はありません。空腹を我慢しすぎると、次の食事でかえって食べ過ぎてしまうことがあります。間食は、上手に取り入れれば食事で不足しがちな栄養を補ったり、気分転換になったりするメリットもあります。大切なのは、「何を」「いつ」「どのくらい」食べるかです。
間食の選び方
- カロリーの目安: 1日の間食は、200kcal程度が適量とされています。パッケージの栄養成分表示を確認する習慣をつけましょう。
- おすすめの食品:
- ナッツ類: 食物繊維や良質な脂質が豊富で、歯ごたえがあるため満腹感を得やすいです。ただしカロリーは高めなので、手のひらに軽く一杯程度に。
- ヨーグルト: たんぱく質やカルシウムが摂れ、腸内環境を整える効果も期待できます。無糖のものを選び、甘みが欲しい場合ははちみつや果物を少量加えるのがおすすめです。
- 高カカオチョコレート: ポリフェノールが豊富で、少量でも満足感があります。カカオ70%以上のものを選びましょう。
- 果物: ビタミンや食物繊維を補給できますが、果糖も含まれるため食べ過ぎには注意が必要です。
- その他: するめや昆布、ゆで卵、プロテインバーなども良い選択肢です。
間食を食べる時間
間食に最も適した時間は、14時から15時頃と言われています。この時間帯は、脂肪を蓄積させる働きのある「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質の分泌が1日で最も少なくなるため、食べたものが脂肪になりにくいとされています。
飲み物の選び方
見落としがちですが、飲み物にも注意が必要です。砂糖が多く含まれるジュースや清涼飲料水、加糖のコーヒーや紅茶は、知らず知らずのうちに多くのカロリーと糖質を摂取してしまいます。
飲み物は基本的に、水やお茶、無糖のコーヒーなどを選びましょう。特に水分補給は、代謝をスムーズにするためにも重要です。冷たい飲み物は体を冷やし、代謝を低下させる可能性もあるため、常温の水や温かいお茶をこまめに飲むことを心がけると良いでしょう。

おやつ我慢せんでもええなんて、最高やん!時間と量さえ守れば、心も満たされるもんなあ。
日常に取り入れたい簡単な運動

ゆるゆるダイエットにおける運動は、「ジムでハードなトレーニングをする」といった特別なものである必要はありません。「運動しなきゃ」と気負うのではなく、日常生活の中での活動量を少しだけ増やすことを意識するだけで、消費カロリーは着実に増えていきます。
「身体活動=運動+生活活動」という考え方を持ち、日々の暮らしの中に小さな運動を取り入れていきましょう。
「+10(プラステン)」を意識する
厚生労働省が推奨する「アクティブガイド」では、「今より10分多く体を動かすこと(+10)」が提唱されています。これを毎日続けるだけで、年間で1.5kg〜2.0kgの減量効果が期待できるとされています。
日常でできる簡単な運動の例
- 一駅手前で降りて歩く: 通勤や通学の際に、一駅分(約10〜15分)歩くだけでも立派な有酸素運動になります。体重60kgの人が30分歩くと、約110kcalを消費できます。慣れてきたら歩幅を広げたり、早歩きを意識したりするとさらに効果的です。
- 階段を使う: エレベーターやエスカレーターを階段に変えるのは、手軽にできる足腰の筋トレです。階段の上りはウォーキングよりも消費カロリーが多く、下りも筋肉を使いながら体を支えるため運動になります。
- こまめに掃除をする: 掃除機がけや風呂掃除なども、意外と良い運動になります。体重60kgの人が30分掃除をすると、約100kcalを消費します。週末にまとめて行うのではなく、毎日10分ずつなど、こまめに体を動かす習慣をつけると、家もきれいになり一石二鳥です。
- 買い物を工夫する: 少し遠くのスーパーまで歩いて行ったり、カートを使わずにカゴを持って店内を歩いたりするだけでも、運動量を増やすことができます。
これらの活動は、特別な時間を確保する必要がなく、日々の生活の流れの中で自然に行えるものばかりです。無理なく続けられることこそが、ゆるゆるダイエットの成功の鍵です。

運動って聞くと身構えてまうけど、これなら気楽に始められるわ。毎日の積み重ねが力になるんやな。
ながら運動で消費カロリーをアップ

「運動する時間がない」「運動が苦手」という方でも、日常生活の「〜しながら」の時間を使って、手軽にカロリーを消費する方法があります。これが「ながら運動」です。特別な準備や意気込みが不要で、ズボラさんでも続けやすいのが最大のメリットです。
テレビを見ながら
- カエル足ストレッチ: 仰向けに寝て、足の裏を合わせたカエルのようなポーズをとります。その状態で足を持ち上げたり、お尻を浮かせたりすることで、股関節周りの柔軟性を高め、下腹部や内ももの引き締めに効果が期待できます。
- 足パカ運動: 横向きに寝て、上の足をパカパカと開閉する運動です。お尻の横の筋肉(中殿筋)を鍛え、ヒップアップにつながります。
- その場で足踏み: CMの間だけ、その場で軽く足踏みをするだけでも血行が促進されます。
デスクワークをしながら
- つま先・かかとの上げ下げ: 椅子に座ったまま、つま先を上げ下げしたり、かかとを上げ下げしたりする運動です。ふくらはぎの筋肉を刺激し、血行を改善してむくみ予防になります。
- ドローイン: 息をゆっくり吐きながらお腹をへこませ、その状態をキープします。腹横筋というインナーマッスルが鍛えられ、ぽっこりお腹の解消や姿勢改善に役立ちます。
- 膝の間に本を挟む: 膝の間に厚めの本やクッションを挟んで座るだけで、内ももの筋肉(内転筋)が鍛えられます。
家事をしながら
- 歯磨きしながらつま先立ち: つま先立ちをすることで、ふくらはぎや体幹が鍛えられます。
- 料理しながらかかと上げ: 料理の待ち時間などにかかとをゆっくり上げ下げすることで、ふくらはぎのトレーニングになります。
これらの「ながら運動」は、一つ一つの消費カロリーは小さいですが、「塵も積もれば山となる」です。運動を特別なイベントと捉えず、生活の一部として無意識レベルで取り入れることが、継続と成功への近道となります。

ながら運動、ええなあ!わざわざ時間作らんでもええのが最高や。これぞズボラさんでも続く秘訣やな!
痩せ体質に近づく睡眠のポイント

ダイエットというと食事と運動ばかりに目が行きがちですが、実は「睡眠」も同じくらい重要な要素です。質の良い睡眠は、食欲をコントロールし、代謝を促進する「痩せホルモン」の分泌を助け、痩せやすい体質作りの土台となります。
睡眠不足がダイエットの敵である理由
睡眠時間が不足すると、私たちの体内では食欲に関連するホルモンバランスが乱れてしまいます。
- グレリン(食欲増進ホルモン)の増加: 睡眠不足になると、グレリンの分泌が増え、食欲が旺盛になります。特に、高カロリーで高糖質なものを欲しやすくなる傾向があります。
- レプチン(食欲抑制ホルモン)の減少: 同時に、満腹感を与え食欲を抑えるレプチンの分泌が減ってしまいます。これにより、食べても満足感を得にくく、過食につながりやすくなるのです。
さらに、睡眠中には「成長ホルモン」が分泌されます。成長ホルモンは、筋肉の修復や生成、脂肪の分解を促進する働きがあるため、このホルモンの分泌が滞ると、筋肉量が減って基礎代謝が低下し、痩せにくい体になってしまいます。
質の良い睡眠を得るためのポイント
- 適切な睡眠時間を確保する: 個人差はありますが、一般的に7〜8時間の睡眠が理想的とされています。毎日同じ時間に就寝・起床し、体内時計を整えることが大切です。
- 就寝前のスマホやPCは避ける: スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトは、脳を覚醒させ、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑制します。就寝1〜2時間前には使用を控えるのが望ましいです。
- ぬるめのお湯で入浴する: 就寝の1〜2時間前に、38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かると、体の深部体温が一旦上がり、その後下がっていく過程で自然な眠気が訪れます。
- カフェインやアルコールに注意する: カフェインには覚醒作用があるため、就寝前の摂取は避けましょう。アルコールは寝つきを良くするように感じられますが、睡眠の質を低下させ、夜中に目が覚める原因となります。
- 快適な寝室環境を整える: 寝室を暗く静かにし、自分に合った寝具を選ぶことも、質の良い睡眠には不可欠です。
忙しい毎日の中で睡眠時間を確保するのは難しいかもしれませんが、睡眠の質を高める工夫をすることで、ダイエットはより効果的に進むでしょう。

寝るのもダイエットのうちなんか。ついつい夜更かししてまうけど、しっかり寝るようにせなアカンなあ。
【総まとめ】ゆるゆるダイエットを成功させる秘訣
この記事で解説してきた「ゆるゆるダイエット」の要点を、最後にまとめます。これらのポイントを意識して、ストレスなく、そして楽しみながらダイエットを続けていきましょう。
- 頑張りすぎないことが継続と成功の最大の秘訣
- ダイエットは長期戦と捉え、短期的な結果に一喜一憂しない
- 1ヶ月の減量目標は、現在の体重の5%以内を目安にする
- 「摂取カロリー<消費カロリー」の基本原則を理解する
- 基礎代謝量を下回るような極端なカロリー制限は避ける
- 食事は「野菜・汁物→たんぱく質→炭水化物」の順番で食べる
- よく噛んでゆっくり食事を味わい、食べ過ぎを防ぐ
- 間食は1日200kcalを目安に、15時頃に賢く選んで食べる
- 飲み物は水やお茶を基本とし、加糖飲料は控える
- 運動は「+10分」を意識し、日常生活の活動量を増やす
- 一駅歩く、階段を使うなど、できることから始める
- テレビを見ながら、仕事をしながらなど「ながら運動」を習慣にする
- 7時間以上の質の良い睡眠を確保し、ホルモンバランスを整える
- 体重は毎日同じ時間に測って記録し、自分の体のリズムを知る
- 食べ過ぎた日があっても自分を責めず、翌日以降で調整する
- 停滞期は順調な証拠と前向きに捉え、焦らずに継続する
- 人と比べず、自分の小さな成長を褒めてモチベーションを保つ

こうして見ると、できることいっぱいあるなあ。全部いっぺんには無理でも、一つずつやっていけば、きっと変われるで!