麦チョコは太る？体に悪い？カロリーと原因、ダイエット中の賢い食べ方

サクサクとした食感と優しい甘さが魅力の麦チョコ。

「好きだけど、麦チョコは太るのでは？」と気になって、食べるのをためらっていませんか。

この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消します。

麦チョコで太る原因から、具体的なカロリー・糖質の量、そして気になる他のお菓子とのカロリー比較まで、詳しく掘り下げていきます。

また、食べてしまった麦チョコのカロリーを消費するための運動量も紹介するので、ダイエット計画の参考になるはずです。

そもそもダイエット中にありかなしか、食べ過ぎると体に悪いのか、夜寝る前に食べると太るのか、何時までなら良いのかといった、多くの人が抱える悩みに一つひとつお答えします。

さらに、太る食べ方・太りにくい食べ方の違いを明確にし、ついつい止まらなくなる時のための具体的な対処法も解説します。

最後には、ダイエット中のおすすめおやつ3選もご紹介しますので、おやつの時間を楽しみながら健康的に過ごすヒントが見つかるでしょう。

麦チョコは本当に太る？気になる原因を解説

麦チョコで太る原因は腹持ちの悪さにある

麦チョコを食べても太る直接的な原因になるわけではありませんが、太りやすいとされる背景には「腹持ちの悪さ」が関係しています。なぜ腹持ちが良くないのか、その理由は主に2つ考えられます。

一つ目は、脂質の量が比較的少ないことです。脂質は、炭水化物やたんぱく質に比べて消化吸収に時間がかかるため、満腹感を持続させる働きがあります。麦チョコは、一般的なチョコレート菓子と比較すると、中心が小麦パフであるため脂質の含有量が抑えられています。そのため、食後の満足感が長続きしにくいのです。

二つ目は、サクサクとした軽い食感にあります。この食感は麦チョコの魅力ですが、あまり咀嚼しなくても食べられてしまうため、脳が満腹感を得る前に、つい多くの量を口へ運んでしまいがちです。気づいたときには一袋空けてしまっていた、という経験がある方もいるかもしれません。

このように、腹持ちが良くないために満足感を得にくく、結果として食べ過ぎてしまうことが、麦チョコが太る原因につながる可能性があると言えます。

麦チョコのカロリー・糖質はどのくらい？

麦チョコのカロリーや糖質は、製品によって異なります。ここでは、代表的な商品を例に、そのおおよその数値を見ていきましょう。

一般的に、コンビニエンスストアやスーパーで販売されている標準的な麦チョコは、1袋（約70g〜80g）あたり350kcal〜450kcal程度の商品が多いようです。糖質量については、炭水化物として一括で表示されている場合も多いですが、1袋あたり40g〜50g程度含まれていると考えられます。

例えば、あるメーカーの「むぎっ子チョコ」では、1袋（80g）あたりのエネルギーが367kcal、炭水化物が52.5gという情報があります。また、別のメーカーの「麦チョコ」では、100gあたりでエネルギーが約500kcal、糖質が約60gとされているものも見受けられます。

ハイカカオ製品の傾向

最近では、健康志向の高まりを受け、カカオ分70%以上のハイカカオチョコレートを使用した麦チョコも登場しています。これらの製品は、カカオマスが多く含まれる分、脂質が高くなる傾向があり、カロリーも通常の麦チョコと同等か、やや高くなる場合があります。

例えば、あるハイカカオ麦チョコの栄養成分表示によると、100gあたりのエネルギーが554kcal、脂質33.7g、炭水化物52.5g（うち糖質は非公開）となっています。ビターな味わいで満足感は得やすいですが、カロリーが低いわけではないため、食べる量には同様の注意が必要です。

これらの数値はあくまで一例であり、購入する際には必ずパッケージの栄養成分表示を確認することが大切です。

他のお菓子とのカロリー比較で分かること

麦チョコのカロリーが他のお菓子と比べて高いのか低いのかを知るために、一般的なスナック菓子やチョコレート菓子と100gあたりのカロリーを比較してみましょう。

お菓子の種類	カロリー（100gあたり）
麦チョコ	約500 kcal
ミルクチョコレート	約557 kcal
ポテトチップス（うすしお味）	約554 kcal
バタークッキー	約522 kcal
シュークリーム（カスタード）	約245 kcal
ショートケーキ	約300 kcal
練りようかん	約296 kcal

※上記は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版（八訂）」などを参考に作成した目安です。製品により数値は異なります。

この表を見ると、麦チョコのカロリーはポテトチップスやミルクチョコレートとほぼ同等で、決して低カロリーなお菓子ではないことが分かります。一方で、ケーキ類や和菓子と比較すると、100gあたりのカロリーは高くなる傾向にあります。

ただ、ここで注意したいのは「1個あたり」や「1袋あたり」の量です。麦チョコは軽いため、一袋のグラム数が他のチョコレート製品より多い場合があります。例えば、板チョコ1枚が50gであるのに対し、麦チョコは1袋80gということも珍しくありません。

したがって、100gあたりのカロリーは少し低くても、一袋食べ切ってしまうと結果的に多くのカロリーを摂取することになります。他のお菓子と比較する際は、総量と栄養成分表示をあわせて確認することが重要です。

麦チョコのカロリーを消費するための運動量

もし麦チョコを一袋（例として約400kcalと仮定）食べた場合、そのカロリーを消費するにはどれくらいの運動が必要になるのでしょうか。消費カロリーは個人の体重や運動強度によって変わりますが、ここでは体重別に必要な運動時間のおおよその目安を示します。

消費カロリーの計算には、運動強度を示す「METs（メッツ）」という指標を用います。

消費カロリー(kcal) ≒ METs × 体重(kg) × 運動時間(h)

この式を基に、400kcalを消費するために必要な運動時間を算出しました。

運動の種類（METs）	体重50kg	体重60kg	体重70kg
ウォーキング（普通歩行・3.5 METs）	約2時間10分	約1時間50分	約1時間37分
ジョギング（6.0 METs）	約1時間15分	約1時間5分	約57分
サイクリング（軽い運動・4.0 METs）	約1時間55分	約1時間40分	約1時間25分
掃除（3.3 METs）	約2時間18分	約2時間	約1時間43分

※上記の時間はあくまで目安です。

このように、麦チョコ一袋分のカロリーを消費するには、かなりの運動量が必要になることがわかります。もちろん、基礎代謝によってもカロリーは常に消費されていますが、おやつとして気軽に食べたものが、運動で消費しようとすると大きな負担になり得ます。

おやつを食べる際に、これだけの運動が必要になるということを頭の片隅に置いておくと、自然と食べ過ぎの抑制につながるかもしれません。

食べ過ぎると体に悪い？中毒性にも注意

麦チョコは美味しいお菓子ですが、どのような食品でも食べ過ぎは体に良くありません。特に麦チョコの場合、過剰摂取はいくつかの健康リスクを高める可能性があります。

一つは、糖質の過剰摂取です。麦チョコには砂糖が多く使われており、継続的に食べ過ぎると血糖値のコントロールが乱れやすくなります。これが習慣化すると、肥満や、将来的には糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めることにつながりかねません。

また、チョコレートに含まれる砂糖には、ある種の中毒性があると言われています。砂糖を摂取すると、脳内で「ドーパミン」という快感物質が分泌され、幸福感を得られます。しかし、この刺激に脳が慣れてしまうと、より多くの砂糖を求めるようになり、「食べたい」という欲求が抑えきれなくなることがあります。

さらに、麦チョコの「小さい粒」という形状も、無意識の食べ過ぎを助長します。一つひとつが小さいため、どれだけ食べたかを把握しにくく、気づかないうちに大量に食べてしまうのです。

これらの理由から、麦チョコは適量を守って楽しむことが大切です。健康への影響を考えると、一度に一袋食べ切ってしまうような習慣は見直す必要があるでしょう。

つい食べ過ぎて止まらなくなる対処法とは

麦チョコを食べ始めると止まらなくなってしまう、という悩みには、いくつかの具体的な対処法が考えられます。習慣や意識を少し変えることで、食べ過ぎを防ぎやすくなります。

まず、大袋で購入するのを避け、小分けにされた個包装タイプを選ぶ方法があります。個包装になっていれば、一袋開けるごとに「これで終わりにしよう」と意識するきっかけが生まれます。1日の間食の目安である200kcalを超えない範囲の製品を選ぶと、カロリー管理も容易になります。

次に、食べる前にあらかじめ量を決めて、お皿に取り分ける習慣をつけることも有効です。袋から直接食べると、食べた量が分からなくなりがちですが、お皿に出すことで視覚的に量を認識でき、満足感も得やすくなります。

また、麦チョコ単体で食べるのではなく、他の食品と組み合わせるのも良い方法です。前述の通り、麦チョコは腹持ちが良くありません。そこで、ナッツや無糖のヨーグルト、チーズといった、たんぱく質や脂質を含み腹持ちが良い食品と一緒に食べることで、少量でも満足感が高まり、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。

これらの対処法を試すことで、麦チョコとの上手な付き合い方が見つかり、美味しく楽しみながら健康的な食生活を維持することにつながるでしょう。

麦チョコで太るのを防ぐダイエット中の食べ方

そもそも麦チョコはダイエット中にあり？

ダイエット中に麦チョコを食べるのは「絶対にダメ」というわけではありませんが、いくつかの条件付きで「あり」と言えます。麦チョコのメリットとデメリットを理解し、上手に取り入れることが鍵となります。

メリット：栄養素の補給

麦チョコには、ダイエット中に不足しがちな栄養素が含まれています。主原料である小麦パフからは食物繊維が摂れます。食物繊維は、腸内環境を整え、便通を促す働きが期待できるため、ダイエットの妨げとなる便秘の予防・改善に役立ちます。

また、コーティングに使われるチョコレートには、カカオポリフェノールやミネラル（カリウム、マグネシウムなど）が含まれています。カカオポリフェノールには抗酸化作用が、カリウムにはむくみ予防の効果があるとされています。

デメリット：食べ過ぎのリスク

一方で、これまで述べてきたように、麦チョコは腹持ちが悪く、糖質も多いため、つい食べ過ぎてしまいやすいという大きなデメリットがあります。これがダイエットの失敗に直結する可能性があるため、最大限の注意が必要です。

以上のことから、麦チョコをダイエット中に食べるのであれば、「1日の間食の目安量を厳守する」「食べるタイミングを工夫する」といったルールを守ることが大前提となります。メリットを活かしつつ、デメリットを管理できるのであれば、ダイエット中の息抜きとして楽しむことも可能でしょう。

太る食べ方・太りにくい食べ方のポイント

同じ麦チョコを食べるのでも、その食べ方次第で体に与える影響は大きく変わります。ここでは、太りやすい食べ方と、ダイエット中でも実践できる太りにくい食べ方のポイントを対比して解説します。

太る食べ方

太りにくい食べ方

これらのポイントを意識するだけで、麦チョコをダイエットの敵ではなく、上手に付き合えるおやつに変えることが可能です。

夜寝る前に食べると太る？何時までがOK？

「夜にお菓子を食べると太る」とよく言われますが、これは科学的にも根拠があります。特に、麦チョコのように糖質が多いお菓子を夜寝る前に食べるのは、ダイエットの観点からは避けるべきです。

私たちの体には、「BMAL1（ビーマルワン）」という、脂肪の蓄積を促進するたんぱく質が存在します。このBMAL1は、時間帯によって体内で作られる量が変動し、夜22時から深夜2時にかけて最も多くなります。つまり、この時間帯に食べたものは、脂肪として蓄積されやすいのです。

それでは、おやつは何時までに食べるのが良いのでしょうか。BMAL1の量が最も少なくなるのは、午後14時〜15時頃とされています。この時間帯は「おやつを食べても最も太りにくい時間」と言えるため、間食をするならこの時間帯が理想的です。

どうしても夜にお腹が空いてしまう場合でも、少なくとも就寝する3時間前までには食事を終えるのが望ましいです。食べたものが消化され、エネルギーとして消費される時間を確保するためです。

したがって、麦チョコを食べるのであれば、活動量の多い日中の、できれば15時頃までに済ませるのが最も太りにくいタイミングと言えます。夕食後に食べる習慣がある方は、見直しを検討することをおすすめします。

ダイエット中のおすすめおやつ3選を紹介

麦チョコとの付き合い方が分かった上で、ダイエット中には他にも様々なおやつが楽しめます。ここでは、満足感が得やすく、栄養も補給できるおすすめのおやつを3つ紹介します。

1. 素焼きナッツ

アーモンドやくるみなどのナッツ類は、ダイエット中のおやつとして非常に優れています。良質な脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富で、歯ごたえがあるため満腹感を得やすいのが特徴です。特に、食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする効果も期待できます。

ただし、カロリーは高めなので、食べる量には注意が必要です。1日に手のひらに軽く一杯（約25g）程度を目安にすると良いでしょう。食塩や油が使われていない「素焼き」タイプを選ぶのがポイントです。

2. ギリシャヨーグルト（無糖）

ヨーグルトは、腸内環境を整える善玉菌を補給できる発酵食品です。中でもギリシャヨーグルトは、一般的なヨーグルトよりも水分が少なく、濃厚でクリーミーな食感が特徴です。高たんぱく質で腹持ちが良いため、少量でも満足感が得られます。

選ぶ際は、砂糖が添加されていない無糖タイプを選びましょう。もし甘みが欲しい場合は、果物や少量のハチミツを自分で加えることで、糖質の量をコントロールできます。

3. ハイカカオチョコレート

カカオ分が70%以上のハイカカオチョコレートもおすすめです。カカオポリフェノールが豊富で、美容や健康への効果が期待されています。また、甘さが控えめでビターな味わいのため、少量で満足しやすく、食べ過ぎを防ぎやすいというメリットがあります。

食物繊維も含まれているため、ダイエットのサポート役になります。1日に2〜3かけ（約15g〜25g）程度を目安に、ゆっくりと味わって食べるのが良いでしょう。

これらのおやつを日々の間食にうまく取り入れることで、空腹感を満たしながら、ダイエットに必要な栄養素を賢く補うことができます。

【総まとめ】麦チョコは太る？食べ方次第で味方になる

この記事では、麦チョコが太るとされる理由から、ダイエット中でも楽しめる賢い食べ方まで、幅広く解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。